- 中国の歴史 4
-
講談社学術文庫 2654
三国志の世界ー後漢三国時代
- 価格
- 1,430円(本体1,300円+税)
- 発行年月
- 2020年11月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784065215685
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[BOOKデータベースより]
漢王朝滅亡(二二〇年)の衝撃は、この国に大きな岐路をもたらした。流浪の英雄、蜀の劉備。一流の詩人でもあった魏の曹操。老獪な現実主義者、呉の孫権。そして朝鮮半島と邪馬台国をめぐる国際関係。一〇〇年の混乱を経て、中国に統一帝国を志向する理念が確立する。日本人に最も親しまれてきた外国文学『三国志演義』から解き明かす大抗争の時代。
序章 華麗なる乱世
[日販商品データベースより]第1章 斜陽の漢帝国
第2章 群雄割拠
第3章 三分天下
第4章 三帝鼎立
第5章 三国の外交と情報戦略
第6章 かげりゆく三帝国
第7章 三教鼎立の時代
第8章 文学自覚の時代
第9章 邪馬台国をめぐる国際関係
終章 三国時代と現代の東アジア
講談社創業100周年企画「中国の歴史・全12巻」の学術文庫版。第2回配本、第3巻と同時発売の第4巻は、後漢末期から魏・呉・蜀の三国時代に焦点を当てる。
日本人にもっとも長く、広く親しまれてきた外国文学、『三国志』に語られる歴史は、どれほど史実を伝えているのだろうか。中国文学の研究者である著者が、小説『三国志演義』を手掛かりに、大抗争時代の戦乱と外交、文化と社会を解き明かす。
著者によれば、この時代は、現代にいたる中国の歴史を知るうえで、見逃せない重要性を持っているという。たとえば、小説では悪役の魏の曹操は、卓越した改革者であり、その子の曹丕、曹植は優れた詩人だった。曹操父子を中心とする文学運動が、後の唐詩の原点となったのである。また、広大な中国に、統一帝国を強く指向する理念が確立したのは、この時代だった。さらに、中国思想の骨格を成す儒教・仏教・道教が定着し、三教の間で論争と交流が行われるようになったのも、後漢末から三国時代のことだった。
また、陳寿の正史『三国志』や羅貫中の『三国志演義』では脇役だった呉こそが、実はこの時代を演出した影の主役だという。邪馬台国と朝鮮半島を含む東アジアの動乱は、現代に何をもたらしたか。文学から歴史を読む、中国通史シリーズとしては異色の一巻。〔原本:2005年、講談社刊〕