この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 詩神の呼び声 バラッドを読む漱石
-
価格:7,480円(本体6,800円+税)
【2025年03月発売】
- 夏目漱石の時間の創出
-
価格:7,150円(本体6,500円+税)
【2012年03月発売】
- 漱石の読みかた『明暗』と漢籍
-
価格:1,100円(本体1,000円+税)
【2016年12月発売】
- 失格でもいいじゃないの 太宰治の罪と愛
-
価格:1,870円(本体1,700円+税)
【2023年02月発売】
[BOOKデータベースより]
男たちを獣に変える女、寸断された兵士の死体、国家を蝕む伝染病―フロイトの論を手がかりに、日露戦前・戦後の文学空間に取り憑く「不気味なもの」をたどりつつ、国民化の抑圧と民衆の抵抗の力学を鮮やかに剔抉する。国民国家論更新の試み。
第1部 日露戦争と不気味なもの(国民の分身像―泉鏡花「高野聖」における不気味なもの;日露戦争と不気味なもの―櫻井忠温『肉弾』;“銃後”の戦争表象―夏目漱石「趣味の遺伝」;性差別に祟る亡霊―泉鏡花「沼夫人」;近代国家と殉死―乃木希典の「忠君」と武士道;メランコリーを生成する「心臓」―夏目漱石『心』における殉死の問題;検閲のドラマ、ドラマの検閲―芥川龍之介「将軍」における「秩序紊乱」と「風俗壊乱」)
[日販商品データベースより]第2部 “大逆”事件と不気味なもの(社会主義という「伝染病」―山県有朋「社会破壊主義論」と大逆事件;「逆徒」の遡及的形成―大逆事件と平出修;神話の「抹殺」、歴史の「怪物」―『基督抹殺論』と「かのやうに」における近代史学;動物のアナキズム―大杉栄の「生の哲学」と芥川龍之介「羅生門」)
日露戦争前後から、殉死、暴動などの血なまぐさい事件だけでなく、社会軌範をおびやかす〈不気味なもの〉が頻出するようになる。桜井忠温『肉弾』、漱石『心』、大逆事件などをめぐる文学を題材に、国民化の圧力と民衆の反応・反発の力学を活写する。
・従来の国民国家論では見落とされがちだった、民衆・大衆の主体性をさぐる。
・文学が探知した〈不気味なもの〉のなかに、現代にも通じる「徴候」を指摘する。