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[BOOKデータベースより]
高齢者とどうつきあうか・知的障害者とどうつきあうか。人間及び人間社会に対する深い洞察と人権尊重の理念が随所に示されており、さらにその理念と具体的指針とがみごとに調和した極めて高度の内容に満ちている「人間としての尊厳」
序章 ぼくたち、わたしたちは、みんな大切な「人間」だ。
第1章 ぼくたち、わたしたちにも、「人間」としての自由と権利がある。
第2章 ぼくたち、わたしたちは、みんな大切な「人間」だ。
第3章 ぼくたち、わたしたちは、自分のことは自分で決めたい。
第4章 みんなといっしょに生きるために大切なこと。
第5章 ぼくたち、わたしたちは、みんな、大切な「人間」なんだ。
スウェーデン社会庁が出版した知的障害者と接するときの手引書。
『人間としての尊厳 ノーマライゼーションの原点・知的障害者とどうつきあうか』という邦題で、障害者人権文化室〈Nプランニング〉が1998年第一刷、1999年に第二刷を刊行したものを、この度現代書館から刊行することとなった。
障害者福祉施設内において職員および周囲の人間が知的障害者に対してどのように振る舞うべきかをわかりやすく書いた本である。
各章題にはルビが振られ、「ぼくたち、わたしたち」と知的障害者目線で職員への要望が語られている点が印象的だ。
知的障害者も読めるようにさまざまな工夫がなされてはいるが、やはり主な読者対象として想定されるのは障害者福祉施設等で働く職員であろう。
知的障害者にとって職員との関係は非常に重要である。職員は「模範」でもあり、必要に応じて知的障害者を援助することが求められる。本書が障害者施設で働く職員と知的障害者がよい関係を築く一助となることを祈る。
解説では施設の増設などハード面にばかり注力してきた日本と、「知的障害者福祉法」を制定し、障害者の尊厳や権利と向き合ってきたスウェーデンとが対比される。「障害者を個人として尊重する」。そんな当たり前ともいえる考えを具体的に明文化し実践に移すための指針を作成した点において、スウェーデンの取り組みは大変に画期的であるといえるだろう。
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