- 哲学者マクルーハン
-
知の抗争史としてのメディア論
講談社選書メチエ 713
- 価格
- 1,925円(本体1,750円+税)
- 発行年月
- 2019年10月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784065175019
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知の抗争史としてのメディア論
講談社選書メチエ 713
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[BOOKデータベースより]
「メディアはメッセージ」「空間と時間の消滅」などの言葉を駆使、文明批評・メディア論で一九六〇年代を席巻したマクルーハン。英文学研究を起点とするその思想が抉り出したものは何だったのか。隠喩が持つ人間的思考の本質から、技術・社会・文化の問題へと探究の幅を広げ、焦点化されてくる「メディア」の偉力。究極のメディアとしての言語は思考を方向づけ、知を整形する。アルファベット・印刷術の発明を契機とする概念、視覚優位の西洋知の特異性を相対化してみせた知者マクルーハンの核心とは?
第1章 マクルーハン旋風とは何だったのか
[日販商品データベースより]第2章 文学研究から世界の読み取りへ
第3章 レトリックとは思考方法の問題である
第4章 メディアとは言語であり隠喩である
第5章 カトリシズムとレトリックの知
第6章 知の抗争史としてのメディア論
第7章 口誦の知者ソフィスト・マクルーハン
「メディアはメッセージ」「グローバル・ヴィレッジ」「空間と時間の消滅」などインパクトの強い言葉で1960年代を席巻したマクルーハン。
「文明批評家」「未来学者」「メディア社会学者」「ポップカルチャーの哲学者」「インターネット時代の預言者」「コミュニケーション理論家」など、さまざまな呼称で輪郭づけられたトロント大学英文学者マーシャル・マクルーハンの正体と思想の中身は、本当のところ何だったのか。
エリザベス朝文学を出発点とする個人研究史は、メタファーが持つ人間的思考の本質の探究へ、さらに狭いアカデミズム世界を超え出て技術・社会・文化の問題へと射程を広げてゆく。そこで焦点化されてくるのは人間の思考・行為を方向づけている「メディア」の偉力であった。
メディアとは単なる媒体ではない。印刷・電信・電話・テレビはもちろん、衣服も住宅も貨幣も、道具も兵器も、あらゆる人工物がメディアであってそれは人間の拡張をもたらすこと、また究極のメディアは言語であってそれは人間を整形し、知のかたちを変形しうることを見通すに到ったのである。
古今東西の事象に精通し博覧強記をもって知られたマクルーハン。また「論」を立てること、論理的文章を練り上げることを忌避したマクルーハン。アルファベットの発明がやがて文字・概念重視、視覚優位の西洋思想を築き上げていったことへの警鐘、そのアンチテーゼとしての聴触覚重視「口誦」文化復権への主張。難解と言われる著書と研究の射程を見抜き、計り知れない現代的意味の重さを読み解く。