- 天皇陵
-
「聖域」の歴史学
講談社学術文庫 2585
- 価格
- 1,353円(本体1,230円+税)
- 発行年月
- 2019年10月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784065173930
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[BOOKデータベースより]
世界遺産の仁徳天皇陵や履中天皇陵には、本当にその天皇が眠っているのだろうか。江戸後期に古墳を独自調査した蒲生君平。幕末期に陵墓の修補を願い出た宇都宮藩の戸田忠至。彼らの研究を活かし、明治政府は、全天皇の陵を決定した。神話に登場する天皇の実在を証明するには、墓の確定が欠かせなかったのである。近代の産物、天皇陵の謎を解明する。
はじめに―天皇陵と宮内庁
[日販商品データベースより]第1章 創られた天皇陵
第2章 天皇陵決定法
第3章 天皇陵の改定・解除
第4章 天皇による祭祀
第5章 もうひとつの天皇陵
第6章 聖域か文化財か
おわりに―「聖域」としての天皇陵
今年7月、大阪府の「百舌鳥・古市古墳群」が日本で23件目のユネスコ世界遺産に指定された。しかし、この世界遺産を構成する古墳の多くは、その被葬者さえ特定されていない。最大規模を誇る仁徳天皇陵や、履中天皇陵、允恭天皇陵などには、本当にその天皇が眠っているのだろうか。天皇陵は、いつ、どのように定められ、管理されているのか、近世・近代史を専門とする著者が、「天皇陵の歴史」と問題点を解き明かす。
江戸時代後期、各地の古墳を独自に探査した蒲生君平。幕末期、尊王思想の高まりの中で、陵墓の比定と修補を願い出た宇都宮の藩主・戸田忠至。こうした近世の研究成果の上で、明治政府は、全天皇と皇族の陵墓を決定していった。神話に語られる天皇の実在を「証明」するためにも、墓の確定は欠かせなかったからである。神武天皇陵や仁徳天皇陵はどのように決められたのか、明治天皇陵はなぜ京都にあるのか、大正天皇陵の参拝に大混雑した鉄道と町、昭和初年に新たに皇統に列せられた南朝第3代の長慶天皇の陵はどう探したのか、さらに天皇陵の祭祀の場としての意味、著者が発見した資料「陵墓参考地一覧」からわかること――など、あらゆる論点から天皇陵を検証し、今後の科学的・考古学的調査の必要性を訴える。
〔原本:『天皇陵論―聖域か文化財か―』 新人物往来社、2007年刊〕