- 身体の植民地化
-
19世紀インドの国家医療と流行病
COLONIZING THE BODY- 価格
- 8,360円(本体7,600円+税)
- 発行年月
- 2019年09月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784622088516
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[BOOKデータベースより]
19世紀から20世紀初頭にかけて、つぎつぎに襲来する天然痘、コレラ、ペスト。大英帝国の支配下、インドで展開する医療政策の分析をとおして、植民地権力と在地社会との関係性を明らかにする。
序論
[日販商品データベースより]第1章 西洋の治療法と東洋の身体
第2章 植民地の飛び地―軍隊と監獄
第3章 天然痘―女神の身体
第4章 コレラ―無秩序としての病気
第5章 ペスト―身体にたいする攻撃
第6章 健康とヘゲモニー
結論
19世紀から20世紀初頭にかけて、大英帝国支配下のインドにおいて天然痘、コレラ、そしてペストが猛威をふるう。イギリス側はその対策に乗りだすことになるが、西洋医療の介入は、ヒンドゥーやムスリムの在地医療とのあいだで大きな軋轢を生むことになった。
つぎつぎに襲来する疫病にたいして、イギリスの植民地官僚・医者とインドの医者・在地住民とのあいだで、どのような対策を講じるべきかをめぐってさまざまな〈交渉〉が展開した。そのなかで帝国支配が、在地の人びとの身体管理にまで及んでゆくことになる。
その過程が、本書では、M・フーコーの身体論、A・グラムシのヘゲモニー論、E・サイードのオリエンタリズム論などの理論的枠組みを活かしつつ、膨大な一次史料にもとづいて詳細に描かれる。
本書は、大英帝国による疫病対策と医療政策をとおして、植民地の権力と知という問題をえぐり出すだけではなく、インド社会内部の差異、とくに下層民(サバルタン)の政治と中流階級のヘゲモニーといった問題にも肉薄してゆく。鮮やかな叙述であり、〈植民する側〉と〈植民される側〉の両方の現場の生の〈声〉が史料から丹念に拾い上げられ、そうして植民地時代のインドの病気と医療の壮大なドラマが展開する。
近年盛んになった植民地医療史研究のもっとも重要な古典の翻訳である。