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[BOOKデータベースより]
桃の花(二〇〇八年〜二〇一一年)
[日販商品データベースより]麦秋(二〇一二年〜二〇一四年)
月蒼く(二〇一五年〜二〇一七年)
◆第二句集
イーゼルに未完のピエタ夕月夜
表紙画のマリオネットの顔を見ていただきたい。この操人形の顔に浮ぶ微笑の人なつこさ、そして遥かを思いやるような姿、これこそ博子さんの詩情そのものである。
(序より・有馬朗人)
◆自選十二句より
ひと揃ひ産衣の乾く木の芽垣
潮待ちの浦に陽炎旅人の碑
鳥雲に新羅使節の蒼き地図
六月の牛に霽れの日飾り鞍
月蒼く被爆の壁に母の文字
流燈の闇を動かす六日かな
鶴万羽まだ折り足らず夏深し
新涼の木霊と遊ぶホルン吹き
銀河濃し藍の匂へる機織女
霧深きドナウに老いしチター弾き