いま、教育と教育学を問い直す

教育哲学は何を究明し、何を展望するか

東信堂
森田尚人　松浦良充　

• 価格: 3,520円（本体3,200円＋税）
• 発行年月: 2019年02月
• 判型: Ａ５
• ISBN: 9784798915296

内容情報

[BOOKデータベースより]

“教育”の目的や意味というものは、社会の歴史的・地域的文脈や、政治経済のあり様と常に連接するという点において、流動的である。教育哲学は、そうした社会情勢に応じた教育（概念）を常に探求・再構成することによって、実践や政策としての「教育」へと働きかけ続けなければならないという責務を担っている。本書は、今日における教育哲学の概念、国家との関係性、教育実践との連携などを再考することによって、現代教育（学）の意味を再構成する。

第１部　教育と教育学の編み直しに向かう教育哲学（教育学とはいかなるディシプリンなのか―「人間の主体化」という言説をめぐって；「教育」を問う―大学にとって「教育」とは何か；福祉の精神からの「教育」の誕生―メディアとしての教具はモンテッソーリの思想に何をもたらしたか）
第２部　歴史を捉え未来を展望する教育哲学（日本の教育思想における世界市民形成の水脈―世界市民形成論序説；国民国家と日本の教育・教育学―変容の中の展望；記憶の制度としての教育―メモリー・ペダゴジーの方へ；「国家と教育」における「政治的なるもの」の位置価―教育に政治を再導入するために）
第３部　教育の実践と技術と格闘する教育哲学（実践の表象から自己の省察へ―教育哲学と教育実践、その関係性の転換；教育における技術への問いとパトスへの問い―もろい部分にたつ教育哲学へ）