内容情報
[BOOKデータベースより]
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大切なたまごが転がっていって、今とってもアセっているうずらかあさんに、「なにかさがしてるの?」と声をかけてくれたのは…?好評『おなかのなかで』につづく、島野雫の美しくて優しいユーモアえほん。ユニークな世界観で盛りあがる、嬉しさがつまった素敵なお話。
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あなたの「幸せなこと」「怖いこと」ってなんですか?そう聞かれたとき、自分自身のことしか考えていませんでした。自分がお母さんになるまでは――。こんなにも素敵なかたちで、お母さんの愛と強さを描いている作品があるのか、と感動したのが本書なのです。うずらのお母さんが産んだばかりの小さなたまご。ころころ転がって行方不明になってしまいました。心配であわてて探し回るうずらのお母さんの前に、へびさんがやってきて、探し物を手伝ってくれることになります。でも、「たまごを探していると知られたら、ヘビさんに食べられてしまうかもしれないわ」と、お母さんは心配になるのです。そこで、「ちいさくてまるいものを探しているの」とだけ伝えます。さらに、カラスさんとオオカミさんが協力を申し出てくれるのですが……。こんなにハラハラする状況ってあるでしょうか。うずらのお母さんの心配が、まっすぐに、痛いほど伝わってきます。大切な小さなたまごはどこに?そして、へびさんも、カラスさんも、オオカミさんもとても親切だけど、もしたまごを先に見つけてしまったらどうしよう……という恐怖が拭い去れません。うずらのお母さんの気持ちがこんなにも切実に伝わるのは、描かれる生き物たちの絵のリアルさにあるように思います。かわいくとか、怖くとかデフォルメするのではなく、生き物そのものの姿を真摯に描こう、伝えようとしているように感じられる絵なのです。だから、良い悪いではなく、その生き物の野性そのものが伝わってくるのでしょう。「食べられてしまうかもしれない」という恐怖を抱いているうずらお母さんの目線になって見ると、へびもカラスもオオカミも怖く見えるのです。物語の中で、ヘビもカラスもオオカミも、ちゃんと自分が持っている能力を生かしていることにも感嘆しました。きっと作者の島野雫さんは、とても生き物が好きで、観察をしている方なのだろうなと勝手に想像しています。小さなうずらのお母さんの大きな愛のお話を、お子さんと一緒に読んでみてください。そして、お母さんの気持ちを言葉にして、お子さんに伝えてみてはいかがでしょうか。
(絵本ナビ編集部 )
たまごを見失ったうずらかあさん。声をかけてくれたのは、へび、からす、狼。リアルな絵なので、やはり迫力があり、うずらかあさんの気持ちわかる!ドキドキしつつページをめくっていけば・・・。なんとも優しい、心あたたまるお話でした。見た目で判断してはいけないな、と。(あんじゅじゅさん 50代・高知県 )
【情報提供・絵本ナビ】