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[BOOKデータベースより]
「進歩」優位の人間観は「生き方」のお手本にはなりません!「大地に生きる」生き方を、大いに議論しましょう。
はじめに―私たちが戦わなければいけないものの見方について
[日販商品データベースより]1 へんな経験―「上から見る目」の出現、コペル君の「人間分子観」
2 勇ましき友―「腕力」を前提にした思考
3 ニュートンの林檎と粉ミルク―「網目の法則」は「取り替え」がきく人間関係
4 貧しき友―「労働する人」の話へのすり替え
5 ナポレオンと四人の少年―漫画版でカットされた「かつ子」さん
6 雪の日の出来事―コペル君の「臆病さ」は悪いことではない
7 石段の思い出―「お母さんの後押し」という構図
8 凱旋―「解決」させたのは親
9 水仙の芽とガンダーラの仏像―「目・口・尻」をもつ存在
問題提起の書
本書によって、ベストセラーをもっと有効に活用しましょう。
感動の古典的名作といわれ、漫画とあわせて大ベストセラーになっている吉野源三郎『君たちはどう生きるか』ですが、この本が生き方の模範のようにされていることに異論があります。以下の重要な問題が見逃されていると考えるからです。
★人間観…作品の冒頭、コペル君が発見し、おじさんが科学的なものの見方として称揚する「人間分子観」は、この本の根本的なものの見方になっています。しかし、このものの見方の偏重は、進歩に寄与しない人間を排除し、人間ひとりひとりを尊重しない人間観となります。これを作品にそって具体的にみていきます。もちろん対論を提示します。
★すり替え…「貧困」や「格差」は「労働者」の問題に、「共同の意志」と「個人」の問題が「個人」と「個人」の友情の問題にすり替えられています。こうしたすり替えは作品のいたるところに存在します。
★英雄礼賛…文庫版解説の丸山真男氏もさじを投げ、漫画版では削除された「ナポレオン礼賛」の章。上記の人間観が英雄礼賛に結びつくのは必定です。コペル君・おじさんの発想の危うさが際立っています。
★解決法…事件の解決は、「力」にうったえる方法によっています。本当の解決とはいえません。本書の「いじめ」に対する考え方を明確に示します。