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[BOOKデータベースより]
2000年代初頭に政権の座に就いた英国労働党政権は「子どもの貧困」の克服に本腰を入れて取り組んだ。それは、教育と福祉を連携させ、子どもとその家庭をそのまま支援するコミュニティづくりであった。そこには、従来の福祉国家でもない、ニューライト国家でもない、新しい「第三の道」の国家・社会像が模索されていた。本書はその意味と内実を克明に浮き彫りにする。
本書の課題―ポスト福祉国家レジームと教育改善
第1部 「第三の道」を構成する要素(脱物質主義―ケインズ主義的福祉国家とニューライト国家の限界;市民社会の政治化・民主化について;「第三の道」における福祉サービスの制度構想―福祉多元主義)
第2部 「第三の道」のキーアクター―ボランタリー・セクターについて(「第三の道」におけるボランタリー組織;英国市民社会におけるボランタリー・セクター;労働党政権下におけるボランタリー・セクターの公共サービスに果たす役割)
第3部 EAZとECMにみるポスト福祉国家像(ニューライト国家の展開;「教育改善推進地域」(EAZ)にみるポスト福祉国家像;「すべての子どもを大切に」(ECM)にみるポスト福祉国家像・1―ECMの発展とボランタリー・セクター;ECMにみるポスト福祉国家像・2―子どもセンターについて;ECMにみるポスト福祉国家像・3―拡張学校について;ECMの評価と「第三の道」としての課題)
「第三の道」、その意味と展望