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[BOOKデータベースより]
四人の作者…井伏鱒二×中野重治×小林多喜二×太宰治…を列する居心地の悪さに近代文学研究という制度の枠、その政治性を気鋭の研究者が問い直す。
小説、時間、歴史
第1部 “歴史的時間”を召喚する“循環的時間”(小説が書き直される間―井伏鱒二「幽閉」(一九二三)から「山椒魚」(一九三〇)への改稿問題を中心に;「私」を拘束する時間―井伏鱒二「谷間」(一九二九)を中心に;持続可能な抵抗が模索される時間―小林多喜二「蟹工船」(一九二九)と井伏鱒二「炭鉱地帯病院―その訪問記」(一九二九)を中心に;アレゴリーを読む時間―井伏鱒二「洪水前後」(一九三二)を中心に)
第2部 小説の空所と“歴史的時間”(××を書く、読む時間―小林多喜二『党生活者』(一九三三);小説の書けぬ時間―中野重治「小説の書けぬ小説家」(一九三六)を中心に;疑惑を生み出す再読の時間―太宰治『新ハムレット』(一九四一)論;占領地を流れる時間―井伏鱒二「花の町」(一九四二)を中心に)
第3部 “断絶的時間”に対抗する“連続的時間”(“断絶”と“連続”のせめぎ合い―太宰治『パンドラの匣』(一九四五〜一九四六)論;語ることが「嘘」になる時間―太宰治「嘘」(一九四六)論;いま、「少しもわからない」小説―太宰治「女神」(一九四七)を中心に;革命の可能性が問われる時間―太宰治『冬の花火』(一九四六)から『斜陽』(一九四七)へ)
“歴史的時間”の獲得としての読書