- 『青色本』を掘り崩す
-
ウィトゲンシュタインの誤診
講談社学術文庫 2449
- 価格
- 1,298円(本体1,180円+税)
- 発行年月
- 2018年02月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784062924498
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[BOOKデータベースより]
たとえば、後期ウィトゲンシュタインの代表作『哲学探究』二〇〇番代で主題化される私的言語の問題は、その原基形態が『青色本』の議論にある。後期に向かう哲学的思考の端緒とも言うべき『青色本』を、著者は「天下の奇書」と評しつつも、細部にわたって徹底的に、かつ詳細に考え抜く。そこで見えてくる独我論の相貌とは。渾身の哲学的批判の書。
哲学における達成とは
[日販商品データベースより]私的体験が素材となって実在が構成されていると言いたい誘惑
語は対比項なしに使われえないか
ただ私自身の体験だけが実在すると言いたい誘惑
だが他人も「まったく同じこと」が言える
世界の素材としてのエーテル状の私的体験
ウィトゲンシュタイン的独我論
ウィトゲンシュタイン的独我論の永井的拡張(付・コウモリだったらどんなかな)
私と世界をつなぐすべての出発点
「自分の感覚を記述するのに回り道をせざるをえない」〔ほか〕
「私は他者の痛みを感じることはできない」――このことを出発点として展開されるウィトゲンシュタイン『青色本』の思索を、著者が細部にわたって、詳細に検討。「独我論」とは、いったい何なのか? 哲学的に思考する醍醐味満載の一冊!
『青色本』と名づけられたのは、1933年から1934年にかけての、ケンブリッジでのウィトゲンシュタインの講義録である。
ウィトゲンシュタインの哲学を、『論理哲学論考』を前期、『哲学探究』を後期と分ければ、その中間に位置し、いわば『哲学探究』に向かう時期の講義にあたる。
ここでは、「他者の痛みは、私には感じられない」という、有名な「痛み」についての議論などが展開され、いわゆる「独我論」が主要テーマになっている。
著者・永井均は、この『青色本』の議論に、一文一文、詳細な検討を加え、解読しながら、さらに、著者の哲学を展開していく。
独我論、私的言語、自他の非対称性といった、哲学の永遠の課題に対して、ウィトゲンシュタインと永井均という、ふたりの哲学者の思考がクロスしながら展開する、きわめてスリリングな一冊といえよう。
さながら、ウィトゲンシュタインvs.永井均という様相を呈しているのである。