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[BOOKデータベースより]
明治以降の近代教育制度は、身分による差別撤廃と引き換えに、熾烈な学歴社会を生んだ。しかし学歴社会は、知識(暗記)偏重の学力テストによって子どもたちの豊かな思考を奪ってきたばかりか、立身出世を目指す地方の若者を都市に一極集中させ地方の衰退をも生み出した。多角的視野から今日の日本の教育制度に切り込み、知識を蓄えるだけの「これまでの学力」から、知識を用いた思考法という「これからの学力」への転換を提言する、気鋭の一冊。
第1部 「現代学力テスト政策」の現状と課題(「学力テスト政策」の問題点;なぜ「学力テスト政策」は普及・浸透したか;学力テスト政策の歴史的構造)
第2部 何のために学ぶのか?(テストが格差をつくりだす;学校知の限界と可能性;書くことは世界を変える)
第3部 知識を教えていない日本の学校(考えてはいけない日本のテスト;地域をすてる学力;これからの学力)