観光ビジネス・エコノミクス概論

地方における新たな市場創出に向けて

批評社
伊藤昭男　

• 価格: 2,420円（本体2,200円＋税）
• 発行年月: 2017年08月
• 判型: Ａ５
• ISBN: 9784826506670

内容情報

[BOOKデータベースより]

地方の観光ビジネス・経済の振興とこれからの関連産業の展開に関して、「モノ」を主体とした経済活動から「人」が中心である観光ビジネス・経済への転換に必要となる複数のロジックを取り上げ、その統合的考察から観光イノベーションの創造力を牽引力とした地方観光ビジネス・経済の変革戦略を探究し、関係諸科学を横断する。

第１部　理論・戦略編（人間と観光の関係性に関するロジック；サービス財と物財の関係性についてのロジック（Ｓ‐Ｄロジック）；観光イノベーションについてのロジック；資源論の考え方からみた地方観光イノベーションのロジック；ジェイン・ジェイコブズの考え方からみた地方観光ビジネス・経済および地方観光イノベーションのロジック；観光イノベーションの創造を牽引力とした地方ビジネス・経済の変革戦略）
第２部　事例編（観光資源型都市への転換モデルについて―地方都市による観光イノベーション戦略の取り組み事例；鉱物資源枯渇型都市の観光資源型都市への転換に関する諸課題―観光イノベーションによる都市再生戦略の参考事例；観光推進組織のイノベーション；国際航空旅客流動と観光イノベーション）

[日販商品データベースより]

観光ビジネス創造・発展のための必要条件は何か？
地方都市はどのようにして1・2次産業からの転換を果たせるのか？
■「超高齢・人口減少社会」「生産年齢人口の急減」が急速に進行する日本で、1・2次産業による経済の安定化を期待することはできない。今後の地方社会の安定のためには産業構造のパラダイム転換が迫られている。こうした状況において観光ビジネスはどのような活路をもたらしうるのか。
■観光ビジネスはこれまでの「モノ」を主体とした経済活動にくらべ、「人」の移動とそれに伴うサービスに主体がある。さらに、観光・交流人口の増加は地方の人口増とは直接結びつかないものの、地方の衰退を食い止め、安定化に結びつくという期待もある。観光ビジネス・経済を通じて新たな人々の交流活動を活発化させることは、ビジネスにとどまらず、生活・文化そして人間能力そのものの涵養に極めて有効な方策といえよう。
■しかしながら、観光ビジネス・経済は、物財を生産する製造業とは異なる性質を有しており、その本質と特徴を十分見極めることができなければ、地方の観光ビジネス・経済をどのようにイノベートし、地方の社会経済の安定にどのように結びつけていくかの戦略を構築することは困難である。
■本書は、地方の観光ビジネス・経済の振興と関連産業の展開について、従来の観光学では考慮に入れられていなかった複数のロジックを取り上げ、その総合的考察から観光イノベーションの創造力を牽引力とした地方観光ビジネス・エコノミクスの新たな戦略を探究し、関連する諸科学を横断する試みである。