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- 写生の物語
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- 価格
- 1,760円(本体1,600円+税)
- 発行年月
- 2017年04月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784062903448
[BOOKデータベースより]
敗戦後、あらゆる事象に切り込んできた詩人・批評家は若きころより和歌を味わいつづける読み手でもあった。古代歌謡、百人一首、新宗教開祖の教え、近代が必要とする写実や心理、風俗をとりこんだ表現、前衛短歌や俵万智など現代の歌人―作品にあらわれる時代や精神の変化を丁寧に追うことで和歌の現在、そして未来をも擁護する愛あふれる評論。
起源以前のこと
明治は遠いか
遊びとしての『百人一首』
『神の仕事場』と『獻身』
短歌の新しい波
私家集
鴎・漱の短歌
『神の仕事場』の特性
明石海人の場合
「おふでさき」の世界
「おふでさき」の解体
賢治の短歌
中也と道造の短歌
法然歌
『草根集』の歌
江戸期の歌
短歌の現在
『万葉集』や『おもろさうし』に特徴的でその後は顧みられなくなった語法、子規や啄木など明治期歌人の試み、また塚本邦雄・岡井隆といった現代前衛歌人の新作、そして俵万智『チョコレート革命』に至るまでの短歌(謡)表現を貫くものは何か? 起源以前と死後を等価とし、表現を緻密に追いつづけることで見えてくる豊穣な世界。
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短歌(謡)の起源以前を考えることは、短歌(謡)の死後を考えることに等しい−−根源的に問われ続ける詩的表現の歴史と現在。