内容情報
[BOOKデータベースより]
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魔獣が跋扈する森の奥。一匹の火吹き竜が、猫たちと暮らしていた。永きにわたり猫を守り育てる竜を、猫たちは「羽のおじちゃん」と呼び、人間は畏怖と敬意を込め「猫竜」と呼んだ。竜の庇護を離れた後に、人間と暮らす猫もいる。冒険に憧れる王子と、黒猫の英雄。孤児院の少女に魔法を教える白猫。そして森では、今日も竜が子猫に狩りを教えている。これは、猫と竜と人間の、温かく不思議で、ちょっと切ない物語。
小説投稿サイト「小説家になろう」にて、短編としては異例の日間ランキング1位を獲得した大人気ファンタジーが、待望の文庫化! 魔獣が跋扈する森の奥に、一匹の火竜が舞い降りた。竜は一つの卵を産み落とし、土に埋め、狩りにでかけ、命を落とした。その卵の上に、一匹の猫がやってきた。猫は埋まった卵の上で子猫を生み、子猫たちは知らずと竜の卵を温め続けた。竜の子が孵ったのは、子猫たちが生まれてから四日後のことであった。猫たちは、ちょっと変わった「空を飛び火を噴く猫」を、家族に加えて生きていく。この物語は一匹の竜と猫たちの、温かく、不思議で、少し切ない物語。