- 平安京はいらなかった
-
古代の夢を喰らう中世
歴史文化ライブラリー 438
- 価格
- 1,980円(本体1,800円+税)
- 発行年月
- 2016年12月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784642058384
[BOOKデータベースより]
平安京は必要だったのか―。理念優先で造られ住むには不便だった都市が、その「使いにくさ」を克服し、中世京都へと脱皮していく姿を鮮やかに描く。新視点で平安京を捉え直し、“千年の都”の本質に迫る刺激的な書。
中世からは見えない中世京都―プロローグ
平安京の規格と理念(古代のミヤコと中国の都城―律令国家が求めたもの;平安京の規格―座標系に投影された身分秩序の写像;日本の身分制度―ラベルとしての位階官職、原点としての天皇;平安京の構造と身分制度―観念的な秩序の実体化)
実用性なき平安京(平安京を守る朝廷、平安京を破壊する住人;平安京は日本の実情に合わせて造られたか;実用性なき主要街路・朱雀大路;外交の“舞台”としての朱雀大路;祭礼の“舞台”としての朱雀大路)
大きすぎた平安京―“平安京図”という妄想(未完成の平安京;衰退する右京;成長する左京;土地があり余る平安京;平安京を埋められない人口;縮小する政務、引きこもる天皇)
平安京の解体と“京都”への転生(摂関政治と平安京の再利用―平安京の終わりの始まり;持て余す大内裏、快適な里内裏―仮住まいに永住する天皇;院政が捨てた大内裏―中世京都への脱皮、抜け殻としての平安京;大内裏を諦めなかった男・信西―選択と淘汰の大内裏再建;信西の中世国家設計と正面観主義―“背景セット”としての平安京・大内裏)
内裏の適正サイズと大内裏の中世的“有効活用”―エピローグ
理念優先で造られ住むには不便だった都市が、その「使いにくさ」を克服し、中世京都へと脱皮していく姿を鮮やかに描く。新視点で平安京を捉え直し、“千年の都”の本質に迫る刺激的な書。
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平安京は本当に必要だったのか―。朝廷の壮大な理念が優先され、住む側にとっては不便きわまりなかった都市。儀礼を演じる劇場として巨大化した“理想の都”は、ついに天皇でさえも空間を持てあまし、やがて縮小をくり返しながら中世京都へと脱皮していく。「使いにくさ」に目を向け平安京を捉え直した、“千年の都”の本質に迫る刺激的な一冊。