[BOOKデータベースより]
商業ビルが都市と広場をつくった時代。60〜70年代に生まれた近代都市への疑念と新しい街づくり志向、80年代以降の郊外につくられた「虚構」の空間、そして、つねに模索されてきた「日本的広場」…。商業は何をつくれたか、つくれなかったか。浜野安宏氏、陣内秀信氏へのインタビューも収録!
第1章 システムに対する反抗―商業施設にとっての七〇年代あるいはパルコ前史
浜野安宏氏インタビュー―一九六八年から都市と建築の未来を考える
第2章 商業施設に埋蔵された「日本的広場」の行方―新宿西口地下広場から渋谷スクランブル交差点まで
陣内秀信氏インタビュー―「広場」を、あらためて問う
第3章 八〇年代埼玉という場所―「コンセプトの時代」の一断面
終章 商業空間と都市・郊外のこれから
バブル前夜、街の賑わいは商業空間が作り出した。カウンターカルチャーを巧みに取り入れ、「広場」空間やコンセプト型建築で都市のうねりを演出した時代を三者が読み解く。
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★プロ書店員レビュー★
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都市=商業のデザインを支える設計思想の現代史。
パルコ出身のアナリスト・三浦展が、カウンター・カルチャーとしてのパルコをあらためて日本の精神史に位置付け、社会学者の南後由和が、「日本的広場」論の経緯を踏まえた渋谷(パルコ)論を展開し、建築家の藤村龍至が、自身が住んでいた埼玉県所沢市の「新所沢パルコ」を出発点にして西武グループの建築史を振り返る。80年代のセゾングループが盛況だった時代を、経済史的・文化史的に記録する文献は既に多い。この本のおもしろさは、その前史と後史、つまりパルコに流れ込んだ思想の源流と、現在の都市=商業が直面している状況を繋げて論じている点にある。都市=商業のデザインを支える「コンセプト」とは、私たちの生活空間をどういうものにしたいのか、その設計思想そのものだ。60年代以降の思想史の末端に、現在の私たちの闘争局面を描き出そうとする本として、むしろ若い世代に薦めたい。
レビュアー:野上由人 / リブロ / 男性 / 40代
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バブル前夜、街の賑わいは商業空間が作り出した。カウンターカルチャー、「広場」、コンセプト型建築をテーマに三者が読み解く。