[BOOKデータベースより]
乱世に一人の知識人がいた。愚管抄を書き残した慈円である。書かれているのは、しかし言われてきたような歴史の道理を明らめた歴史理論ではない。慈円の「道理」は融通無碍で原理であるに堪えない。それはリアルタイムの政治論、自らの政治理念の主張とその挫折の記録である。いま、もっとも腑に落ちる愚管抄読解!
第1章 上皇をお諌め申す―承久の乱前夜
第2章 摂関政治は神々の約束―君臣魚水合体の理念
第3章 日本国の乱逆―保元平治の乱
第4章 摂関家の挽歌―武者の世を追認する
第5章 王法仏法は牛角のごとく―権門化する仏法
第6章 敗北の政治思想―乱世と知識人
終章 諌言ふたたび
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「愚管抄」は歴史の道理=法則を探る歴史理論書ではなく自らの政治理念の崩壊を目の当たりにした政治論である。敗北の政治思想。