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[BOOKデータベースより]
日本国憲法とフーコー、イリイチ、ゴフマン等の社会理論で読み解く障害者の“生”。それをめぐる風景はあまりに過酷なものであった。障害者の福祉増大を目指すと称して“切断”されてきた障害者間の「つながり」。障害(者)の存在を“無化”する政治運動に根拠を与え続けてきた法律。障害者が生き延びるための戦略として選択を余儀なくされてきた「社会的死」とも言うべき“内閉”。相手を非難・罵倒するために用いる“比喩”において当然視されてきた障害者への差別。障害者の“生”をめぐるこれらの罠から、われわれは脱出することができるのか。故・奥平康弘教授の同志でもある護憲派法哲学者の著者が、大江健三郎氏の想像力が孕む凄まじい差別性を告発した長文の公開書簡を巻末に付す。
第1章 フーコー/イリイチ/ゴフマン
[日販商品データベースより]第2章 “切断”―人間と人間を切り離す
第3章 “無化”―人間の存在を無くす
第4章 ゴフマン/フーコー
第5章 “内閉”―聖なる“内面”に閉じ篭もる
第6章 “弛緩”―思考の緊張が緩む
第7章 “比喩”―障害者を「愚かなもの」の喩えとする
付論
大江健三郎への奇型の手紙―「あとがき」にかえて
M.フーコー、I.イリイチ、E.ゴフマンのそれぞれの思想を用いて、現代日本におけるマイノリティ=「不利な立場の少数者」、特に障害者・病者をめぐる言説構制の分析を試みた1冊。