- 都市の起源
-
古代の先進地域=西アジアを掘る
講談社選書メチエ 620
- 価格
- 1,815円(本体1,650円+税)
- 発行年月
- 2016年03月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784062586238
[BOOKデータベースより]
「都市の起源」は、「人類の起源」「農業の起源」と並ぶ、世界の考古学の「三大テーマ」のひとつである。「世界最古の都市」はどこなのか。そもそも都市とは何なのか。そして、なぜ西アジアに最初の都市が誕生したのか。大規模な集落に住んだ人々が、「よそ者」の流入を契機として安心と快適さを求め、そこに格差と争いが生じる過程を、メソポタミアのウルクや、シリアのハブーバ・カビーラ南など重要遺跡の発掘調査と、最新の研究成果をもとに解く。
序章 二つの「世界最古」の都市―神と銀の街
第1章 川、墓、神殿―自然環境と祭祀儀礼
第2章 「よそ者」との共存―街並みの変貌
第3章 安心と快適さの追求―都市的集落から都市へ
第4章 人と人をつなぐ―「都市化」の拡散
第5章 神を頂点とした秩序―都市の「陰」の部分
終章 都市と権力―国家的な組織による秩序の維持
「都市の起源」を探究することは、文明の起源を知ることである。従来、「世界最古の都市」とされてきたエリコ遺跡は、近年、その「都市説」が見直されている。本書では、イラクのウルク遺跡と、シリアのハブーバ・カビーラ南遺跡を「世界最古」の有力候補とし、さらに、メソポタミア各地の遺跡を検討。人の移動、すなわち「よそ者」の流入を契機に快適な生活空間への工夫がなされ、同時に人々の「格差」が生まれるまでを解明する。
世界の考古学者にとって、「都市の起源」は、「人類の起源」「農業の起源」と並ぶ「三大テーマ」のひとつである。大規模な集落に人々が集住し、快適な暮らしを求めて試行錯誤し、そこで新たな経済活動と政治権力が生まれる。「都市の起源」を探究することは、文明の起源を知ることなのである。
従来、「世界最古の都市」とされてきたパレスティナのエリコ(イェリコ)は、近年、その「都市説」が見直されている。では、「世界最古」はいったいどこなのか? おもに西アジアで都市形成期の遺跡発掘に携わってきた著者は、イラクのウルク遺跡と、シリアのハブーバ・カビーラ南遺跡を「最有力候補」として挙げる。本書は、この二つの遺跡を中心に、メソポタミアのアブ・サラビーフ、ウル、バビロン、エリドゥなどのほか、インダスのモヘンジョダロ遺跡なども検討し、「都市はどのように誕生したのか」「なぜ、西アジアに最初の都市が生まれたのか」を探っていく。
著者によれば、人の移動、すなわち「よそ者」の流入が契機となって、集落内の富の偏在、すなわち格差が生まれ、また同時に快適な生活空間への工夫が促されて「都市」が発達してきたという。
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従来、「世界最古の都市」とされてきたパレスティナのエリコ(イェリコ)は、近年、その「都市説」が見直されている。では、「世界最古」はいったいどこなのか? おもに西アジアで都市形成期の遺跡発掘に携わってきた著者は、イラクのウルク遺跡と、シリアのハブーバ・カビーラ南遺跡を「最有力候補」として挙げる。本書は、この二つの遺跡を中心に、メソポタミアのアブ・サラビーフ、ウル、バビロン、エリドゥなどのほか、インダスのモヘンジョダロ遺跡なども検討し、「都市はどのように誕生したのか」「なぜ、西アジアに最初の都市が生まれたのか」を探っていく。
著者によれば、人の移動、すなわち「よそ者」の流入が契機となって、集落内の富の偏在、すなわち格差が生まれ、また同時に快適な生活空間への工夫が促されて「都市」が発達してきたという。