[BOOKデータベースより]
1部 基礎知識(微生物の多様性・系統分類・検出方法;病原生物の生活史と宿主:ウイルスと細菌 ほか)
2部 感染症の生態学的機能と進化(病原生物と宿主の種間相互作用;病原生物の食物網・物質循環における機能 ほか)
3部 感染症事例(藻類の感染症;野生植物の感染症 ほか)
4部 対策と管理(防除対策:隔離・ワクチン・環境管理;院内感染)
感染症を予防し拡大を防ぐためには、病原生物と宿主と環境との相互作用を解明する、生態学的知見が不可欠である。生態学的考え方にもとづいた感染症の理解により、感染症がもたらす社会問題を考える基礎となる1冊。
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- チョウの生態「学」始末
-
価格:1,980円(本体1,800円+税)
【2018年02月発売】
- 数理生物学入門 改装版
-
価格:4,400円(本体4,000円+税)
【1998年03月発売】
- 岩波生物学辞典 第5版
-
価格:14,300円(本体13,000円+税)
【2013年02月発売】
- DNAからの形づくり
-
価格:2,310円(本体2,100円+税)
【2024年03月発売】
- 海の生き物はなぜ多様な性を示すのか
-
価格:1,980円(本体1,800円+税)
【2015年11月発売】
近年国内外で様々な感染症が発生している。感染症は地球規模でとらえるべき環境問題であるとともに社会問題でもある。感染症は病原生物・宿主・環境が複雑に関係しあっておきる。したがって感染症を予防し拡大を防ぐためには、診断と治療に役立てる従来の病理学的知見はもとより病原生物と宿主と環境との相互作用を解明する生態学的知見が不可欠である。
自然環境中の病原生物をどのように検出・定量したらよいのか? 潜伏感染期間の体内でなにがおきているのか? 病原遺伝子はどのようにして広まるのか? 病原生物と宿主と環境要因のどのような相互作用が感染症をひきおこすのかあるいは制御するのか? ヒトのインフルエンザをある一定期間内に終焉させるためにはどのようなタイミングでワクチンを投与すればよいのか? 効果的な感染症の対策はどのようにしたらよいのか? ヒトはこれから感染症とどのようにつき合っていけばよいのか? 病原生物の生態系における役割は何か? これらの様々な問題に答えるヒントが感染の分子レベルから病原生物・宿主・環境との相互作用までを幅広く扱った本書から見えてくる。本書の生態学的考え方にもとづいた感染症の理解は感染症がもたらす社会問題を考えるための基礎となるであろう。
本書がきっかけとなり従来にはなかった新しい生態学の分野が切り開かれていくことを期待している。