日本に正式にジャンルとしての SF が根付いてから、まだ半世紀。にもかかわらず、その短期間において、日本 SF は欧米の二世紀近くにわたる SF 史を全速力で駆け抜け、現代 SF の中核のイメージを成すに至った。そのゆえんはたんにヒロシマ、ナガサキという被爆体験に尽きることなく、日本的心性史の根幹に迫るところに求められる。1963 年に結成された日本 SF 作家クラブは1970年に米ソ冷戦の渦中で小松左京を実行委員長に第一回国際 SF シンポジウムを開き大成功を収め、それはいまも伝説として語り継がれているが、冷戦解消後に新世紀を迎えた2013 年には、クラブ50 周年を記念して第二回国際SF シンポジウムが行なわれ、半世紀前には想像もつかなかった現代 SF の未来を想像し世界の未来を創造する討議が展開された。9.11 同時多発テロや3.11 大震災を超え、人類が直面している自然環境と人類文明の問題を思索するのに、再びSF 的想像力の展開が期待されている折、ここで 1970 年以降の国際 SF シンポジウムを網羅してその足跡を辿ることは、日本 SF の国際的意義を確認するためにも有意義な試みとなるはずだ。【編集委員長・巽孝之】●関連書籍『世界のSFがやって来た!!』(角川春樹事務所)「SFで世界を乗っ取れ!」(バチガルピ)「SFの未来なんか知ったこっちゃないわ!」(北野勇作)
[BOOKデータベースより]
1970年の第1回国際SFシンポジウムから2013年の第2回国際SFシンポジウム(前年のキックオフも含む!)まで!
第1部 第1回国際SFシンポジウム「1970年」全記録(国際SFシンポジウム趣意書;SFと文明 想像を超える現実;国際SFシンポジウム速報レポート ほか)
[日販商品データベースより]第2部 第2回国際SFシンポジウム・キックオフ「2012年」全記録(「日本・SF・翻訳―川又千秋『幻詩狩り』英訳を記念して」;時の渦巻―川又千秋『幻詩狩り』論;キックオフ・イベントレポート ほか)
第3部 第2回国際SFシンポジウム「2013年」全記録(SF的思考と物語の力;21世紀SFの夢―自然、文化、未来;21世紀SFの夢―ロボット、AI、創造力 ほか)
日本に正式にジャンルとしての SF が根付いてから、まだ半世紀。にもかかわらず、その短期間において、日本 SF は欧米の二世紀近くにわたる SF 史を全速力で駆け抜け、現代 SF の中核のイメージを成すに至った。そのゆえんはたんにヒロシマ、ナガサキという被爆体験に尽きることなく、日本的心性史の根幹に迫るところに求められる。1963 年に結成された日本 SF 作家クラブは1970年に米ソ冷戦の渦中で小松左京を実行委員長に第一回国際 SF シンポジウムを開き大成功を収め、それはいまも伝説として語り継がれているが、冷戦解消後に新世紀を迎えた2013 年には、クラブ50 周年を記念して第二回国際SF シンポジウムが行なわれ、半世紀前には想像もつかなかった現代 SF の未来を想像し世界の未来を創造する討議が展開された。9.11 同時多発テロや3.11 大震災を超え、人類が直面している自然環境と人類文明の問題を思索するのに、再びSF 的想像力の展開が期待されている折、ここで 1970 年以降の国際 SF シンポジウムを網羅してその足跡を辿ることは、日本 SF の国際的意義を確認するためにも有意義な試みとなるはずだ。【編集委員長・巽孝之】●関連書籍『世界のSFがやって来た!!』(角川春樹事務所)「SFで世界を乗っ取れ!」(バチガルピ)「SFの未来なんか知ったこっちゃないわ!」(北野勇作)