- ぼくの先生は東京湾
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- 価格
- 1,540円(本体1,400円+税)
- 発行年月
- 2015年08月
- 判型
- A4
- ISBN
- 9784577043042
[BOOKデータベースより]
東京湾をまもる?それともよごす?東京湾のかんきょうをまもるために、ぼくたちができること。それを知ること。そして、水を流すときにちょっと考えること。写真家が38年間見てきた東京湾のすがた。
[日販商品データベースより]大都会の前に広がる海、東京湾。たくさんの命が生き、豊かな恵みを与えてくれます。しかし、わたしたちの生活がその海を「死の海」へと変えてしまうこともあります。人間と自然のつながりを考える一冊です。
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2015年7月18日、50年ぶりに東京湾での海水浴が解禁になったというニュースを耳にしました。それは驚きと喜びに満ち溢れた、歴史に残る事実であり、自然の力と海で生きる命のたくましさを改めて印象付ける出来事になりました。でも、・・・なぜか?むかしの東京湾は、今では考えられないほどとても汚れていたのです。1960年代以降、東京23区では、高度経済成長期の工業用水の流出から東京湾の水質が悪化し、たくさんのゴミのつもるヘドロの山。「死の海」とも呼ばれていたそうです。だれもが「東京湾に生きものはいない」と思っていたその時代に、うわさは本当かな?それなら潜って確かめようと考えた写真家の中村征夫さん。はじめて潜った東京湾。太陽の光も届かない真っ暗闇の中、くちびるがピリピリするくらい、異常な海の中で、中村さんは自分を威嚇してきた小さなカニを見つけます。そして、その時撮った写真を現像して初めてそのカニがたくさんの卵を抱えていたことに気づきハッとしたそうです。見捨ててはいけない。ここにはまだ必死につなごうとしている命がいる。それから35年間ずっと、東京湾を撮りつづけています。この写真絵本は、現状の東京湾の美しい姿から、過去の軌跡をたどり、実はまだ終わっていない私たちの責任について、丁寧に撮りためた貴重な写真の中から優しく、時に厳しく紐解いてくれます。大好きな東京湾を潜るときは、外洋の海とは異なる緊張感と期待感に包まれるという中村さん。ずっと見守ってきたからこそ伝えたい、つなげたい思いがそこにあります。わたしたち人間の日々の生活が、これほど海の生き物に直結しているという事実に目を背けるわけにはいかない、人間も自然の一部であることを忘れてはいけないと考えさせられる一冊です。
(絵本ナビ編集部 富田直美)
最近息子が何かの本で読んだのか、「江戸前鮨を食べてみたい」と言うのですが、今の江戸前、つまり東京湾で獲れた魚を売ったり食べたりしている人なんているのだろうか・・・?
そんな認識から読み始めました。
私が思っていたように、昭和の中頃までは自然を保護することは二の次で、経済成長のために自然、そして海は犠牲になっていました。
けれど、時代と共に考え方が変わり、環境を改善しようと努力が始まる。
そんな東京湾を見つめ続けている筆者の心が伝わってきました。
現在においても、問題がなくなったとは言えないのかもしれませんが、課題を認識し、努力している人達の姿と、そんな海でも密やかに生きている生き物達の様子が、写真から見て取れ、色々と考えさせられる内容でした。(hime59153さん 40代・三重県 男の子7歳)
【情報提供・絵本ナビ】