[BOOKデータベースより]
無垢と強欲さがもたらしたものは…神の使いのような白象と、人間の強欲さがからみあう烈しくも不思議な静けさをたたえるドラマチックな物語。―「オツベルと象」。無垢な魂がのこしたその林は、深いやすらぎとほんとうの賢さとはなにかを、教えてくれる…。―「虔十公園林」。
[日販商品データベースより]神の使いのような白象と人間の強欲さがからみあうドラマチックな物語「オツベルと象」と、「虔十公園林」の2編を収録。ますむらひろしのコミックで、宮沢賢治の名作が大人にも楽しめる作品。
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人のかわりにネコが生きるファンタジックな世界観で、宮沢賢治の童話世界にあたらしい景色を開拓したマンガ家、ますむらひろし。 そんなますむらひろしさんの描く宮沢賢治童話の最新作です。 強欲な商人オツベルは、迷い込んできた純真な白い象をだまして働かせる。日に日に弱っていく象は、森の仲間たちに助けを求めて─「オツベルと象」 赤ん坊のように純真な子ども虔十が、ある日とつぜん七百もの杉苗を買ってくれとねだる。杉の育つはずのない土地に、虔十が七百の杉苗を植えると─「虔十公園林」 雨の風景に浮かぶ草木によろこび、空をゆく鳥を見つけては笑う虔十は、そんな様子をほかの子らにバカにされて、笑うのをガマンするようになります。それでもうれしくてしかたのないときには、むりにおおきく口をあけて笑顔をころし、はあはあと息だけついてごまかすのです。 ぶなの葉が風にゆれ、ちらちらと光って見えるのがうれしくて、たまらずに笑ってしまう虔十の素直な表情たるや、こちらにも笑顔がうつってしまいそうな愛おしさです。 変わってその恐ろしさにぞくりとさせられるのが、奴隷のようにあつかわれることに疲れ、オツベルをじっとにらみつける白い象の怒りのこもったまなざし。「赤い竜の目」と宮沢賢治の表現したその憤怒のまなざしが、ますむらひろしさんの描く白い象では、まさしく竜のものとも鬼のものともとれる、静かながらもすさまじい形相で描かれています。 ますむらひろしさんの生き生きとしたキャラクターが、宮沢賢治のていねいな言葉と溶け合い、ありえるはずのない幻想的な世界が、あるえるかもしれないと思わせるあざやかさでページいっぱいに広がります。 あたかも、ネコが人として生きるこの世界のほうがまずはじめにあって、それをあとから宮沢賢治が童話として描き出したのではないかと、そんなアベコベが信じられるほど。 ぜひキャラクターたちの「顔」を、味わうように読んでみてください。心のうちが雄弁に語られる、その表情の豊かさにおどろかされます。
(小説家 堀井拓馬)
宮沢賢治氏のお話が、ますむらひろし氏のイラストによって
わかりやすく読み手の子供をお話の世界に連れて行ってくれる1冊になっています。
2話のお話が入った本です。
「虔十公園林」は、少し足りないと馬鹿にされている知的障害の虔十が子供達が遊ぶ杉林の公園を作っていくというお話で、感動します。
私たちに足りないものは何か考えさせられます。
勉強ばかり詰め込み教育ばかりではいけませんね。
もっと身近な自然に心を近づけてみようと思いました。(まゆみんみんさん 40代・兵庫県 女の子9歳)
【情報提供・絵本ナビ】