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[BOOKデータベースより]
破壊的な出来事の底には、証言の主体となることができない多くの存在が沈んでいる。その存在が発する呻きや泣き声、叫び、骨がこすれ合って生じるかすかな音―それらの響きはいまにも消えていこうとしながら、それでもなお空気を震わせている。留め置かれる響きの中で、語ることのできない存在はいまなお生き延びているのではないか。本書では、その響きを出来事の残響と捉えた。
第1部 原爆を書く・被爆を生きる(原爆文学と批評―大田洋子をめぐって;原爆を見る眼―大田洋子「ほたる‐『H市歴訪』のうち」;半人間の射程と限界―大田洋子「半人間」)
[日販商品データベースより]第2部 占領下沖縄・声なき声の在処(来るべき連帯に向けて―長堂英吉「黒人街」;沈黙へのまなざし―大城立裕「カクテル・パーティー」;骨のざわめき―嶋津与志「骨」と沖縄の現在)
第3部 到来する記憶・再来する出来事(せめぎ合う語りの場―林京子「祭りの場」;体験を分有する試み―林京子『ギヤマンビードロ』;原発小説を読み直す―井上光晴『西海原子力発電所』)
第4部 いま・ここにある死者たちとともに(亡霊は誰にたたるか―又吉栄喜「ギンネム屋敷」;音の回帰―目取真俊「風音」;循環する水―目取真俊「水滴」)
原爆文学と沖縄文学というふたつの領域に向き合い、これらの領域に属する文学作品の中から中短篇小説を取り上げて論じる。「原爆を書く・被爆を生きる」「占領下沖縄・声なき声の在処」など4部構成。