[BOOKデータベースより]
第1章 確率論の基礎概念(確率空間;確率変数 ほか)
第2章 ユークリッド空間上の確率測度(Pdの分類;1次元確率測度の例 ほか)
第3章 大数の強法則(独立系の場合;正規直交系の場合 ほか)
第4章 中心極限定理(リンデベルグの中心極限定理;マクレイシュの中心極限定理 ほか)
付録(d次元ボレル集合族;π‐λ定理 ほか)
測度論を基にした確率論を扱うテキスト。確率論の基礎概念を見ていき、次に、ユークリッド空間Rd上の確率測度について解説。最後に、実確率変数列を対象とし、極限定理について考える。
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本書はコルモゴロフにより始められた測度論を基にした確率論を扱う。まず確率空間の定義から始め確率変数確率変数系の独立性期待値そして確率変数列の収束といった確率論の基礎概念を見ていく。次にユークリッド空間Rd上の確率測度(d次元確率測度)について見る。多くの確率論のテキストでは主に1次元確率測度を考え多次元確率測度については同様の計算でできるというようにしているが本書では多次元確率測度を考える。最後に実確率変数列を対象とし極限定理について考える。「独立性は大数の強法則および中心極限定理を独占しているわけではない!」という筆者のメッセージも感じとられることだろう。なお付録においては本書の議論に必要な確率測度に関する積分をまとめてある。
本書では独習の手助けになるように計算や証明をていねいに与えている。積み上げの学問である数学は1つ1つの小さな演繹の積み重ねにより定理そして理論ができ上がっている。本書のような読み方に慣れそしてそれが自力でできるようになれば大定理や大理論も恐れることはなくなるであろう。
微分積分までを前提としていた確率論に歯切れの悪さを感じていた人にとっては本書で扱う測度論を基にした確率論に触れることによってそのもどかしさが払拭されることとなろう。