[BOOKデータベースより]
テンのともだちって、ぼくじゃないのかもしれない。だいすきだから、おもいがすれちがう―まっても、まっても、テンはやってきません。しばらくしてネズミはなくのをやめると、「よし」といって、たちあがりました。
[日販商品データベースより]ネズミがテンの家を訪ねると、「友達の家に行きます」と手紙がありました。「テンの友達って、ぼくじゃないのかも」とネズミは悩みます。モグラ? タヌキ? ウサギ? みんな、ネズミよりもすごい特技を持っています。考えれば考えるほど、どんどん不安だけがふくらんでいきます。「きっとみんなでぼくをのけ者にして、遊んでるんだ」と自信を無くしてしまったネズミ。けれども、そんなネズミの前に現れたのは……。
相手が好きだからこそ、思いがすれちがうこともある、ほほえましい友情の話です。美しい切り絵で描く、春の絵本です。
【ここがポイント】
・友情がテーマの絵本です
・ネズミやテンなど、たくさんの動物がでてきます
・美しい春の景色が描かれた絵本です
【編集者コメント】
展覧会などで活動する若手画家の中沢美帆さん。絵の上にさらに切り絵を置いていくという、コラージュ的な手法で制作していらっしゃいます。「切る」という作業によって生まれる、独特の輪郭線が、中沢さんにしかない個性となっています。また、色使いがとても美しく、それも人気の理由となっています。中沢さんの作品をご覧になった作家の岩瀬成子さんが、中沢さんのために書き下ろしたのが『ともだちって だれのこと?』です。岩瀬成子さんが紡ぐ、優しさあふれる世界を、やわらかな切り絵で表現しています。中沢さんにとって、これが初めての絵本作品です。
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価格:1,650円(本体1,500円+税)
【2025年03月発売】
いちばんの仲良しだと思っていたのに。ちょっとしたことがきっかけで、なんでこんなにも不安になってしまうのでしょう。あんなに自信満々だったのに、突然、相手の考えていることがわからなくなって、胸がざわざわして落ち着かない。そうなると、ますますいろいろなことを考えすぎて・・・。この絵本のネズミもそう。友だちのテンの家にあそびにいくと、テンは留守でした。ドアの貼り紙には「ともだちのうちにいくのでいえをるすにします」と書いてありました。だから、ネズミはなんの疑いもなく、いちばんの友だちの自分の家にテンが遊びにくるのだと思いました。走って家に帰って、テンを待ちます。でも、テンは姿を現しません。その時、ネズミははじめてテンのいう「ともだち」は自分じゃないのかもしれないと傷つきます。じゃあ、だれがテンのいう友だちなんだろう。森に住むほかの仲間たちのことを想像しながら、ますます不安になるネズミ。ネズミはいてもたってもいられなくなってテンを探しにいくのです。児童文学作家の岩瀬成子さんは、子どもの繊細な心の揺らぎを丁寧に汲み取った作品を数多く世に送り出しています。優しい言葉でネズミの気持ちを代弁してくれます。今回初の絵本作品となった中沢美帆さんが絵を担当。それぞれの生活を大切に営む動物たちとその暮らしを支える静かな森を温かく描いています。ネズミは、テンに出会えたでしょうか。テンがいう「ともだち」は誰だったのでしょう。読み終わったあと自然と優しい気持ちになり、友だちに会いたくなる素敵な絵本です。
(絵本ナビ編集部 富田直美)
ネズミがテンの家に遊びに行くと、ドアに、「ともだちのうちにいくので いえをるすにします」という張り紙が貼ってありました。
友だちとは自分のことだと信じたネズミは、急いで家に帰ります。
でも、テンは来ません。
もしかして、ともだちって、ぼくのことじゃないのかもしれない。
そう感じてから、ネズミの苦悩が始まります。
誰もが一度は経験する気持ちですね。
大人になってからはそれほど傷つかないけれど、お子さんたちにとっては、重大問題。
その気持ちが、ネズミの苦悩を通してとても丁寧に書かれています。
感情移入して、ネズミと一緒に泣いてしまうお子さんもいるかもしれませんね。
でも大丈夫。
ラストを知れば、笑顔になれますもの!(めむたんさん 40代・広島県 男の子20歳)
【情報提供・絵本ナビ】