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「人間には、万物を支配する力が、その本性として与えられている」―20年以上にわたる研究の末、人間の本質を究めた「新しい人間観」。それをもとに人間の歩むべき道を説いた「真の人間道」。経営者として一時代を築いた著者が、思索家として到達した哲学の真髄をまとめた一冊。
新しい人間観の提唱「新しい人間観の提唱」(なぜ「新しい人間観」を提唱するのか;宇宙というもの;宇宙と人間との関係;人間の天命とそれを生かす道;長久なる人間の使命;人間の共同生活の意義;衆知による日本の歩み)
真の人間道を求めて「新しい人間道の提唱」(人間観から人間道へ;いっさいを容認する;いかに処遇するか;人間道を支えるもの;調和共栄をもたらすために;人間道の実践を願って;先人の足跡を生かすもの;人間道にもとづく共同生活像)
松下幸之助ほど人間について深く思索し、それを経営に活かした人物はいない。「人間とは何か」という命題は東西古今を問わず、哲学者たちが挑んできた究極のテーマであるが、本書は経営者である著者が、20年以上の思索と人生経験から導き出した一つの解答である。▼本書の制作に際し、半年の間に60数回にも及ぶゲラ(校正刷り)の検討がなされた。最後の校閲が終わったとき著者は、「自分はこれまでいろいろなことを考え、話してきたが、結局このことが言いたかったのだ。自分の考え方の根本はこれに尽きる」と真情を吐露したという。▼宇宙の本質から始まり、宇宙と人間との関係、人間の使命へと展開していく著者の思索の根幹は「人間は万物の王者である」ということである。そこから誰もが磨けば光るダイヤモンドであるという人間尊重の精神が生まれ、一方で王者としての大きな責任も生じるのである。松下経営の真髄を知るための必読書。
松下幸之助ほど人間について深く思索し、それを経営に活かした人物はいない。その思索の集大成として発表された新しい人間観とは。