[BOOKデータベースより]
民主主義の「危機」が、メディアその他で喧伝される現在。しかし、その「危機」論のほとんどは一部の特異な事例に基づいた印象論であり、冷静な実態の検討作業は驚くほどなされていない。それに対して本書では、世界30カ国以上で行われた調査データの詳細な国際比較分析をもとに、民主主義の基盤を揺るがすと言われる人々の意識や行動の変化についての再評価を行った。各国の個別状況にとらわれず、同時に過度な抽象論に陥らない視座から、民主主義の「危機」論の虚実を暴くとともに、安易に「危機」をあおる論調へ警鐘を鳴らす。
民主主義の「危機」を把握するために
第1部 民主主義のクエスチョン(若者は本当に政治に無関心なのか?―私生活主義モデルから齢間分業モデルへ;シティズンシップは涵養できるのか?―学校教育と社会的学習の効果;誰が民主政治に参加しないのか?―教育が投票に与える影響;誰が支持する政党を持たないのか?―価値意識が政党支持に与える影響;誰がデモに参加するのか?―デモは市民的活動か、感情的行動か)
第2部 民主主義のジレンマ(「大きな政府」か「小さな政府」か?―福祉国家とネオリベラリズムをめぐる日本人の意識;自由か安全か?―テロの脅威のなかでどのような国が自由規制を支持するのか;グローバルかナショナルか?―グローバル化に対する脅威認知の規定要因;多文化主義か同化主義か?―多文化主義の市民的徳性への影響の国際比較)
民主主義の「危機」を打開するために
民主主義の「危機」が喧伝される現在。世界30ヵ国以上の調査データの詳細な国際比較分析をもとに、民主主義からの逸脱とみなされる諸問題の再評価を行う。各国の個別状況にとらわれず、同時に過度な抽象論に陥らない視座から、民主主義の「危機」論の虚実を暴くとともに、安易に「危機」をあおる論調へ警鐘を鳴らす。
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危機か、それとも成熟か?若者の政治的無関心、投票率の低下、無党派層の増大などは民主主義の危機を意味するものなのだろうか。