[BOOKデータベースより]
日中戦争が始まると、戦費の支出を担わされた朝鮮銀行は“カネなんか空中からいくらでも作り出す”「預け合」の仕組みを編み出して、“紙でする戦争”を支えた。五・一五事件から二・二六事件へと軍部の統制が強められていく国内と並行して、国際連盟脱退や盧溝橋事件によって日中戦争、太平洋戦争への道筋が開かれていく。当時の大陸財政を担った勝田蔵相のポケット日記や木戸幸一内大臣の日記やインタビュー、それに朝鮮銀行の未公開資料などによって描かれる迫真のドキュメント。
1 右傾と左傾の行きつくところ(デモクラシーと国粋主義;北一輝「日本改造法案」と関東大震災;勝田主計とその人脈 ほか)
2 通貨戦争と第二満州国(朝鮮銀行券廃止問題;“預け合”―大陸の戦争に円はいらない;植民地障壁論と「歴史は経済動機」 ほか)
3 二・二六事件、そして破局へ(真崎教育総監の更迭騒動;永田軍務局長の遭難;二・二六事件の前後のこと ほか)
破滅的な戦争へ向かう、運命の歯車はいつ、どのように回り始めたのだろうか。勝田蔵相のポケット日記や木戸幸一内大臣の日記やインタビュー、朝鮮銀行の未公開資料などによって描かれる迫真のドキュメント。
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破局への分岐点となった華北進出は、陸軍の暴走と勝田主計の朝鮮銀行を軸にした通貨工作によって可能となった。「長城線を越えた」特異な時代を浮き彫りにする。