『苦海浄土』論

同態復讐法の彼方

藤原書店
臼井隆一郎　

• 価格: 3,520円（本体3,200円＋税）
• 発行年月: 2014年08月
• 判型: Ｂ６
• ISBN: 9784894349308

内容情報

[BOOKデータベースより]

「目には目を」という同態復讐法は、やられたらやり返せというのではない。同態の害を加えることによって、加えられた苦痛が癒されるわけでもない。石牟礼道子『苦海浄土』の「宗教以前の世界」をバッハオーフェンの先史母権社会と結びつけ、同態復讐法を超えた境地を見出す。

第１章　復讐の女神
第２章　妣たちの国
第３章　樹男のまなざし
第４章　血権
第５章　神秘のヴェール
第６章　ネメシスの言語態
第７章　竜神の子

[日販商品データベースより]

ドイツ文学者が、バッハオーフェンやクラーゲスの母権思想と比較しつつ『苦海浄土』を論じた国際会議報告を基に、ハンムラビ法典の「同態復讐法」を超えて、独自の宗教性を元に展開する石牟礼文学に迫る。