[BOOKデータベースより]
徴兵忌避者が二十年後に支払う代償。死を見つめる老医師を描く芥川受賞作。未生、束の間の現世、そして死後…
[日販商品データベースより]丸谷全集第7回配本は、小説第二巻。
69歳の病院長が、患者の少年との関係から回想する若き日々の情景――。人生、老い、病い、死という年輪が刻み込んだ不可知の世界を、巧緻きわまりない小説作法で、過去と現在との交錯・対比のうちに結実させた芥川賞受賞作「年の残り」。
「笹まくら」の主人公・浜田庄吉は徴兵を忌避し、ラジオ修理工、砂絵師として日本各地を転々として戦時中を生き延び、無事に終戦を迎える。世間から身を隠し孤独な逃亡生活をおくった過去と、大学職員として学内政治の波に浮き沈みする現在を、変化に富む筆致で自在に描き、「戦後文学史における記念すべき作品」と評される中篇。
ほかに「彼方へ」「初旅」など、小説的趣向を存分に凝らした5篇を収録。
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