- 漂砂のうたう
-
- 価格
- 825円(本体750円+税)
- 発行年月
- 2013年11月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784087451306
[BOOKデータベースより]
御一新から10年。武士という身分を失い、根津遊廓の美仙楼で客引きとなった定九郎。自分の行く先が見えず、空虚の中、日々をやり過ごす。苦界に身をおきながら、凛とした佇まいを崩さない人気花魁、小野菊。美仙楼を命がけで守る切れ者の龍造。噺家の弟子という、神出鬼没の謎の男ポン太。変わりゆく時代に翻弄されながらそれぞれの「自由」を追い求める男と女の人間模様。第144回直木賞受賞作品。
[日販商品データベースより]明治10年、根津遊郭。御家人の次男坊だった定九郎は、過去を隠し仲見世の「立番」として働いていた。花魁や遊郭に絡む男たち。新時代に取り残された人々の挫折と屈託、夢を描く、第144回直木賞受賞作。
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。

ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
レビューを評価するにはログインが必要です。
この商品に対するあなたのレビューを投稿することができます。
-
HonyaClub.comアンケート
-
「おすすめ夏の文庫2014」レビューコメント
遊郭物といえば、花魁に視点を当てた作品が多いが、この作品は遊郭で働く“男衆”に焦点を当てている。「漂砂」=海水の動きで移動する砂。明治の初め、世の中の大きな変動の底でそれに翻弄されて生きている人々。生簀の金魚じゃ厭、かといってそこから外に出ても自由はない。何とかしようと足掻くけれど結局そこに戻ってしまう。そんなやるせない気持ちを抱えて生きているのは花魁だけでなく周りで働く男衆も同じ。読み終わってジーンと感じるものが滲み出てきます。(90ac/男性/60代以上)
明治10年、根津遊郭。御家人の次男坊だった定九郎は、過去を隠し仲見世の「立番」として働いていた。花魁や遊郭に絡む男たち。新時代に取り残された人々の挫折と屈託、夢を描く、第144回直木賞受賞作。