[BOOKデータベースより]
日本の歴史を考える上で欠かせない、大陸から来た人びと。百済・加耶系の漢人、新羅系の秦人、高句麗系の高麗人などは、いつ、どのように登場し、どういった役割を果たしたのか―。彼らの入国を意味する「帰化」と「渡来」の語を明確に区分、古代史に風穴をあけた泰斗による、「渡来人と渡来文化」の集大成。近年の発掘調査の成果も踏まえ、古代国家形成にかかわる渡来を、東アジアという視点でダイナミックに提示する。
帰化と渡来と
第1部 渡来人の諸相(日本版中華思想;秦氏の活躍;漢氏の行動;高麗氏と船氏;百済王氏の軌跡)
第2部 渡来文化の諸相(文字の使用;道教と役小角の宗教;儒教と仏教;アメノヒボコの伝承;壁画古墳と渡来の氏族)
〈目次〉
序章 帰化と渡来と
1 『帰化人』の反響
2 渡来と帰化
3 帰化と蕃国視
第1部 渡来人の諸相
第一章 日本版中華思想
1 「帰化者」の処遇
2 夷狄と蕃国と隣国
3 日本国号の具現
第二章 秦氏の活躍
1 深草秦氏の登場
2 伊奈利(稲荷)社の創建
創建の時期
3 お山の内実
神奈備の信仰/神仏習合
4 葛野への軌跡
第三章 漢氏の行動
1 漢氏の出自
2 王仁伝承の虚実
第四章 高麗氏と船氏
1 渡来とその役割
2 船史の軌跡
第五章 百済王氏の軌跡
1 百済の王族
2 桓武朝廷と百済王氏
第2部 渡来文化の諸相
第一章 文字の使用
1 東アジアと漢字の文化
2 漢字の受容
3 漢字の使用とその担い手
4 文字使用のひろまり
第二章 道教と役小角の宗教
1 朝鮮の道教
2 道教の流伝
3 役小角の宗教
第三章 儒教と仏教
1 儒教の公伝
2 仏教の伝来
第四章 アメノヒボコの伝承
1 『記』・『紀』の伝承の差異
2 アメノヒボコ集団
第五章 壁画古墳と渡来の氏族
1 高松塚とキトラ古墳
2 檜前と渡来の人びと
3 東漢氏と坂上氏
4 清水寺と蝦夷征討
5 古墳壁画の背景
あとがき
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著書『帰化人』で「渡来」という語と概念を示し、古代史に大きな風穴をあけた泰斗による、「渡来人と渡来文化」の集大成。古代国家形成にかかわる渡来を、東アジアという視点でダイナミックに提示する。