[BOOKデータベースより]
絵本を学ぶ人、絵本に関わるすべての人のために、美術、デザイン、文学、保育、教育から総合的にアプローチした本邦初のテキスト。
第1部 絵本とは何か(絵本の基本概念と歴史;絵本のテキスト;絵本と読者;絵本の種類1 物語絵本;絵本の種類2 さまざまなジャンルの絵本)
第2部 名作絵本から学ぶ(海外の絵本;日本の絵本)
巻末資料(絵本の賞;絵本美術館;絵本の部位と用語の解説;絵本の参考文献 ほか)
絵本を学ぶ人、絵本に関わるすべての人のために、美術、デザイン、文学、保育、教育から、総合的にアプローチした本邦初のテキスト。巻末資料には、絵本に役立つ情報を多数収録。
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ノンフィクション作家柳田邦男さんは「絵本は人生で3度楽しめる」という。
3度とは、幼い頃、子育て中、そして人生後半。
絵本といえばなんとなく幼い子どもが読むものと思いがちだし、それは決して間違っていないのだが、人生100年の時代に幼い頃のたった一度の出会いではもったいない。
特に人生後半、さまざまなことを体験したあとだからこそ、絵本が持っている純粋なものを再度味わうことに深い意味があるように思う。
絵本論を勉強したい人の入門書、あるいは絵本に関心のある人が学ぶベーシックなテキストとして2013年に刊行されたこの本は2019年に初版第4刷として出たことからすると、根強い読者がいるということだろう。
この本では絵本についてこう定義づけされている。
「ことば、文とイラストレーション、絵が相互に有機的に連動し響き合って、物語世界を表現する視覚伝達媒体」。
そして、「絵本は子どもが人生の最初に出会う本」で、「心の栄養」になる、と。
この本は、「絵本論の基礎的事項についての体系的な解説」である第一部と、「絵本論を学ぶための必読の絵本60冊」を紹介する第二部で構成されている。
名作絵本60冊は「海外の絵本」が35冊で「日本の絵本」が25冊となっている。
日本の絵本作家のすそ野が広がりつつあるから、今後名作絵本の占める「日本の絵本」も多くなるだろうが、そのためにも絵本論をしっかりと学んだ人の選択眼が必要になるだろう。
そして、その時には人生後半の読者にはどういう絵本がすぐれているのかといった配慮も必要になると考える。(夏の雨さん 60代・埼玉県 )
【情報提供・絵本ナビ】