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[BOOKデータベースより]
本書はかねてよりルーマン理論を研究する著者たちが、広く社会理論の活性化を願って編んだ「近況報告集」であり、社会の機能分化をキーワードとして、政治・経済・芸術等の個別機能システムやシステム間関係、さらには機能分化社会の未来にまで論じ及ぶ。ルーマン理論の広さと深さ、そして何よりも21世紀における豊かな応用可能性を実感させる。
第1部 機能分化の地平から(ルーマン政治論におけるシステムの分出の条件と諸論点;「支払い」の時間論―ルーマンの迷路の先へ;社会の支えとしての「固有値」;ヘルマン・ヘッセにルーマンを見る―『社会の芸術』に寄せて)
第2部 機能分化の未来(社会的排除のリスクに抗する機能システムはありうるのか―ルーマンの「宗教」論ならびに福祉領域でのルーマン理論受容の動向;機能システムのインターフェース、あるいは自律する周辺;機能分化と「危機」の諸様相―クライシスとカタストロフィーの観察)