人間の運命

角川文庫　１７８１２

角川書店 ＫＡＤＯＫＡＷＡ
五木寛之　

• 価格: 704円（本体640円＋税）
• 発行年月: 2013年02月
• 判型: 文庫
• ISBN: 9784041006108

内容情報

[BOOKデータベースより]

「人間は状況次第でどんなことでもする」と、親鸞はいう。逃れることのできない業、「宿業」によって、人は、神にもなれば、獣にもなる。状況と行動のはざまで、人間は常に不安定な存在なのだ―。運命の手は、残酷である。個人の夢や努力、めざす生き方も、大きな運命の前にはまったく無力なのだ。しかし現在の行為と選択は、未来を変える可能性がある。人間の運命を考え抜いた著者による、金言エッセイ。

第１章　運命の声（胸の奥からきこえてくる声；人のせおった「宿業」とは；思うままにならない世の中に生きる）
第２章　運命の扉をたたく（運命を変えたいという願望；運命と愛；「月を歩く人」の夢と死；幸福をさがして）
第３章　運命は変えられるか（運と不運；運命はときに自分の手のなかにある）
第４章　人類のせおった運命（悪人とは誰のことか；善悪を超えるもの；闇のなかに光をもとめて）

[日販商品データベースより]

敗戦、そして朝鮮からの決死の引き揚げ。あの時、私は少年の自分が意識していなかった、「運命」の手が差し伸べられるのをはっきりと感じ取った。きょうまで、私はずっと人間の運命について考えてきた――。