[BOOKデータベースより]
ふるさとを追われ、いまだ帰還のめどがたたない被災者たちの苦悩、新たに発掘された事故の原因と背景などを、朝日新聞の気鋭の記者たちがリポート。
第7章 原始村に住む(元東電社員の回顧―原子力発電所の本当の姿;原子村から原始村へ)
第8章 英国での検問(莫大な費用をかけて英仏と日本を往復する使用済み核燃料;独占企業が自在に電気料金を設定する不合理)
第9章 ロスの灯り(貧しい北辺の地、下北を一大工業地帯へ;幻の工業開発の穴埋めとなった核燃料サイクル基地)
第10章 長安寺の遺骨(「死んでも帰れない。生きていても帰れない」;ふるさとへの帰還をあきらめ、生活再建へ向かい始めた被災者)
第11章 遅れた警報(大津波襲来知らされず命を落とした多くの人々;原発避難指示によって阻まれた住民の救出)
第12章 脱原発の攻防(2030年の原発依存度をめぐる激しい攻防;原発は本当に必要なのか。事故によって改めて突きつけられた疑問)
3月に発売し、大反響となった朝日新聞の連載ルポ書籍化の続編。史上最悪の放射能汚染となった福島第一原発事故について、気鋭の記者たちが、政府、官僚、東電、そして被害住民にあらためて取材し、その真実を報告。事故の本質を改めて検証している。

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Katsuei
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想定から外された津波
未曾有の災害と言われた東日本題震災。
天災により甚大な被害を受けた事は言うまでもないが、福島第一発電所の事故は人災と言える。
15mの津波が発生する危険性があると知りながら、津波による浸水を意図的に想定外とした。
それは、対策を講ずるには莫大な費用が掛かるからだ。
自然界には存在しない放射性物質を原子炉は生み出し続けている。
そしてそれは気が遠くなるほどの間、厳重に管理せねばならない放射性排気物なのである。
その放射性廃棄物は、なんら発電に寄与しないが熱を放出しつづけ、地球温暖化に拍車をかけている。
放射性物質汚染され住む事も適わない大地。本当に危険な原発が日本に50基以上も存在する。
原子力発電所で深刻な事故が発生すれば、電力会社の経営は事実上破綻することが明らかになったと言える。
我々はもっと原子力発電所の危険性を知るべきである。