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[BOOKデータベースより]
他者との非暴力的な関係が政治のはじまりだ。ケアの倫理から政治的主体を根底的に覆し、傷つき依存する関係から社会を構想する、フェミニズム理論の到達点。
第1部 リベラリズムと依存の抑圧(フェミニズム理論と政治思想;包摂と排除の論理;自由論と忘却の政治;リベラリズムとフェミニズム;忘却された主体の来歴)
[日販商品データベースより]第2部 ケアの倫理の社会的可能性(なぜ、家族なのか;ケアの倫理からの出発;私的領域の主権化/母の自然化;ケア・家族の脱私化と社会的可能性)
第3部 フェミニズムと脱主権国家論(主権国家・近代的主体・近代家族制度の三位一体をほどく;フェミニズムが構想する平和;安全保障体制を越えて;ケアから人権へ)
新しい共同性に向けて
近代国家は「自律した個」を理想像とし、子育てや介護などケアする者を政治的に二流の存在とみなしてきた。男を公的領域、女を私的領域に振り分けるその力学を、フェミニズムは公私二元論として鋭く批判してきた。そして、公的領域で“男並み”になることがゴールではないことも指摘した。フェミニズムはその先どこへいくのか。
本書は母・家族・ケアという概念と格闘してきたフェミニズム理論の立場から、プラトンからロールズまで政治思想を貫く公私二元論を徹底的に検討する。そこで明らかになるのは、自律的主体が隠蔽するもの、すなわち、ひとは傷つき依存して生きるという事実だ。依存する存在は自律的主体の下位概念ではない。それこそが「人間の条件」であり、政治学の基礎単位なのだ。
「ヴァルネラブルな存在が世界の代表である」(H・アーレント)。国家暴力に傷つけられながら抵抗し、ケアにおいて他者との非暴力的な関係を実践してきた女の経験こそが、新たな政治の領野を切り拓く。女であることの絶えざる葛藤を理論に鍛え上げ、非暴力の社会を構想する、フェミニズム理論の到達点。