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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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hamachobi




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久しぶりの新作、楽しめました。
前作、『オイディプス症候群』から大分待たされたけど、矢吹駆シリーズの最新刊。今回は、その前作の事件からしばらくたって起きた吸血鬼事件を主人公、ナディア・モガールと矢吹駆が追う。相変わらず分厚い一冊。
待ったかいがあってとても楽しめました。このシリーズ、最初に読んだのが高校生の頃だから、もう25年、30年近く読み続けているけど、もう待たされるのは慣れっこ。何年か一度、分厚くて読み応えるのあるのを読ませてくれれば、もうファンとしては満足なんだけど、今回も大満足。
ジャック・ラカンをモデルにした精神分析家や東欧に伝わるヨーロッパ伝説、ルーマニアのチャウセスクの話、キリスト教の話と、自分好みのテーマが満載だった。ただ、それぞれが、以前の作品に取り上げられていたテーマに比べるとちょっと薄いというか浅い気がする。惜しいなぁ。また、前半部分の展開の緩さと後半の謎解き部分の展開の性急さがどうもちぐはぐな感じ。
とはいっても、さすが笠井潔、うまくまとめてる。あぁ、やっぱり自分はこのシリーズが好きなんだなぁ。もう、次の作品が読みたくなってきた。それとも、新作が出るまで暫く掛かるだろうから、また第1作から読みなおしてみるかな。


























[BOOKデータベースより]
パリ市東部に位置するヴァンセンヌの森で女性の焼屍体が発見された。奇妙なことに、その躰からはすべての血が抜かれていた。続いて、第二、第三の殺人が起こり、世間では「吸血鬼」事件として注目される。一方、体調不良に悩まされていた女子大生ナディアは友人の勧めで精神医のもとを訪れる。そこでタチアナという女性に遭遇し、奇妙な依頼を受ける。各々の出来事が、一つの線としてつながったときに見えてくる真実とは…。ナディアの友人である日本人青年が連続殺人の謎に挑む。本格探偵小説「矢吹駆」シリーズ第6作。
[日販商品データベースより]週末ごとに起きる連続殺人事件。全身の血を抜かれた女性の屍体。犠牲者の躰に遺された文字の謎。それぞれの出来事が一つの線として繋がった時に見えてくる真実とは。本格探偵小説「矢吹駆」シリーズ第6作。