- 機関銃下の首相官邸
-
二・二六事件から終戦まで
ちくま学芸文庫 サ27ー1
- 価格
- 1,320円(本体1,200円+税)
- 発行年月
- 2011年02月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784480093493

ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
レビューを評価するにはログインが必要です。
この商品に対するあなたのレビューを投稿することができます。
-
HonyaClub.comアンケート
-
「近現代史<昭和・平成>」レビューコメント
2.26事件と終戦、このふたつの大事件を、その現場にいた著者が書き残した歴史ノンフィクションの傑作。歴史的事件は、小説やドラマに描かれるような少数の人物だけで作られるのではなく、無数の人々の意思と行動と偶然によって作りだされたということを実感できます。戦前の若手官僚だった著者は戦後、高級官僚そして政治家として日本の経済復興を推進したという事実も念頭に置いて読むとさらに面白い。(KIKI/男性/50代)
[BOOKデータベースより]
首相官邸は、今日まで二度、機関銃の銃火にさらされてきた。二・二六事件と終戦の時である。いずれも昭和天皇が事態収拾のために、帝国憲法の枠組みから逸脱しかねない決断を下した時でもあった。前者の場合は、決起した部隊を「叛乱軍」として鎮圧する旨を指示し、後者においてはポツダム宣言を受諾するという「聖断」を下したのである。著者はその二度の偶然に、最初は岡田首相の秘書官として、二度目は鈴木終戦内閣の内閣書記官長として遭遇することになった。近代日本の歴史的な瞬間を目撃し、重要な脇役として参加した著者が、その体験を生々しく綴った迫真のドキュメント。
第1部 二・二六事件とその前後(雪あかりに光る銃剣;遠き地鳴り;岡田内閣の成立とその苦悩;十一月事件 ほか)
第2部 終戦への苦脳(若烹小鮮;戦勢日に非なり;マリク大使を打診;宮城はまだ炎を上げて燃えている ほか)