- 楢山節考 改版
-
- 価格
- 649円(本体590円+税)
- 発行年月
- 2010年12月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784101136011
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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Sandy
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虫けらのように生を全うして死にたい
私が小説を読むようになった時すでに、深沢七郎は亡くなっており、書店の棚にはこの作品しか目にすることはありませんでした。ほとんどの方がそうであるように映画を先に見て、坂本スミ子と緒方拳の母息子の別れの場面に心を揺さぶられこの作品を手にしました。主題は「貧村の姥捨て」ですが、その奥には「死別」という誰にも避けて通れない場面に人間はどうあるべきかという重い主題が見え隠れします。作者は、人間を虫けらみたいに描くという人もいます。確かにその通りであります。自然界では生まれて子孫をのこして死ぬという一連の行為が連綿と続いており、人間もいきものとして生を全うして死ぬということはとても美しいことではないかとこの作品を読んで思いました。おりんばあさんは映画に負けないくらい原作でも潔く美しく描かれています。
[BOOKデータベースより]
お姥捨てるか裏山へ、裏じゃ蟹でも這って来る。雪の楢山へ欣然と死に赴く老母おりんを、孝行息子辰平は胸のはりさける思いで背板に乗せて捨てにゆく。残酷であってもそれは貧しい部落の掟なのだ―因習に閉ざされた棄老伝説を、近代的な小説にまで昇華させた『楢山節考』。ほかに『月のアペニン山』『東京のプリンスたち』『白鳥の死』の3編を収める。