- 冬の喝采 上
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- 価格
- 713円(本体648円+税)
- 発行年月
- 2010年12月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784062768351
[BOOKデータベースより]
球技はダメ、運動会も嫌い。そんな雪国の少年が知った「走る」喜び。全道中学選手権で優勝、高校の陸上部でも頭角をあらわす。仲間の死、インターハイでの瀬古利彦の快走。左足の怪我と、諦めきれぬ陸上への思い。そして出生の秘密。「少年」は3年間怪我と戦い、早稲田大学競走部に準部員として入部を許される。
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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「スポーツに関連するオススメ本」レビューコメント
分厚い本で、思わずひいてしまいますが、読み始めたらグイグイと引き込まれて、最初にも書きましたが、ジーンときます。この話は、オリンピックではなく、お正月に行われる大学駅伝にかけた少年の記録ですが、マラソンで表舞台に立つということはこう言うことなのかと、思い知らされます。中学2年でマラソンの才能に目覚め、北海道中学で新記録をとり、高校1年での主人公は、『すべてが輝き、華やぎ、誇らしく、まるで夢をみているようだったとあります。』しかし、次第に体調が思わしくなくなってきます。足の故障で走れなくなってしまうのです。同じ部員は、校庭で走っている中、一人で、腹筋や腕立て伏せの筋力トレーニング中心の練習を、やり続けます。後輩の活躍も目のあたりにします。来る日も、来る日も、練習日記には、走れない苦しみとトレーニング記録が、続いていくのです。自分を呪い、両親を、医者をと、明かさない胸の内を読むうちに、主人公を責める気持ちになれません。こんな状況じゃ、そういう気持ちになってしまうのは、当然と理解している私がいます。どんな世界も厳しいさって、一言で言うのはたやすいことですが、これほどまで細部に書き続けられた、一人の少年のマラソンとの戦いの記録は他にありません。オリンピックで活躍する選手、一人ひとりに大きなドラマがあるはず。全ての人のドラマを知ることはできないけど、彼らの情熱の一部分でも、テレビを通じて、垣間見ることができればと、楽しみにしております。



























