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- 昭和16年夏の敗戦
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- 価格
- 713円(本体648円+税)
- 発行年月
- 2010年06月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784122053304
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ユーザーレビュー (3件、平均スコア:4.7)
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「おすすめ夏の文庫2014」レビューコメント
軍、官、民の若手エリート(平均年齢33歳)を集めてつくられた「総力戦研究所」が行った日米開戦シュミレーションは国力の差により最終的には敗戦となる。結果報告は昭和16年8月27日近衛内閣(当時東條は陸軍大臣)の前で行われた。報告は顧みられることもなく戦争に突入していく。本書は、シュミレーション作成から日米開戦に至るまでの指導者及び国民の行動を丹念に追って行く。ぜひ読んでいただきたい一冊です。(ぺんぎん/男性/50代)
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「オススメの夏の文庫100冊」レビューコメント
大東亜戦争の敗戦の昭和20年(1945年)から既に60年を超えようとしている。当時の生存者達も,既に多くの方々が鬼籍に入られている。現在,アメリカへ日本帝国が分析無しに戦争へと突入した様に思われているが歴史の陰で優秀な官・民・軍の人員を集めた「総力戦研究所」が設置されて研究が行われていた事実を知るものは少ない。研究結果は,生かされず歴史の中に埋もれていった。あの「蒸し暑い夏の日」が来る。日本帝国が対アメリカ戦争をどの様に考えていたかを知り,当時の人々が抱えていた苦悩や思考へ触れてみるのも良いのではないだろうか。(夕立/男性/40代)
- せみまる
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スリリングなノンフィクション
本書は、単行本が1983年に出版されたもので、著者の作品としては第二作目にあたります。ほぼ四半世紀の時を経て復刊された本書は、その価値がある作品です。
まず、太平洋戦争開戦前に「総力戦研究所」なる組織が存在したということ自体が興味深い。どのような企図を以て創設されたのかというと、当時の英国のRDC(Royal Defence College:国防大学)をモデルにしたもののようです。
その英国の国防大学とは、「平時戦時を通じて軍部と他の政府諸機関との協調連絡をはかるため、その要員を要請する」ために創設されたもので、名称から想像されるような軍人だけが所属するものではなく、貴族・学者・官僚・実業家などもその卒業生に名前を連ね、多くが将来を嘱望されていた人物たちだといいます。
つまり、縦割りの組織の弊害である組織間の協調の目詰まりを回避すべく、各界から横断的にBest and Brightestな人物を集め闊達な修養をさせるという意図があったのでしょう。そして、日本の総力戦研究所に集められた人物たちもまた、多くが東大卒や陸大・海大卒のエリート官僚・軍人集団だった…。
と、まあそんな具合に始まるノンフィクションで、やがて彼らが構成する「模擬内閣」が執り行った日米開戦の「机上演習」(同研究所所員の松田大佐の造語)は、驚くべき結論を導き出すことになります。
彼らのような逸材たちが出した分析結果とは裏腹に、開戦した日本という国の意志決定プロセスの危うさと歴史のうねりの不思議さに思いが馳せられる作品です。
[BOOKデータベースより]
緒戦、奇襲攻撃で勝利するが、国力の差から劣勢となり敗戦に至る…。日米開戦直前の夏、総力戦研究所の若手エリートたちがシミュレーションを重ねて出した戦争の経過は、実際とほぼ同じだった!知られざる実話をもとに日本が“無謀な戦争”に突入したプロセスを描き、意思決定のあるべき姿を示す。
第1章 三月の旅
第2章 イカロスたちの夏
第3章 暮色の空
巻末特別対談 日米開戦に見る日本人の「決める力」(VS勝間和代)