小川洋子

見えない世界を見つめて
新鋭作家論叢書　

勉誠社
綾目広治　

• 価格: 2,420円（本体2,200円＋税）
• 発行年月: 2009年10月
• 判型: Ｂ６
• ISBN: 9784585055136

内容情報

[BOOKデータベースより]

読むこと＝考えること＝書くこと。現代文学の最前線にいる作家をはじめて本格的に論じ、読む楽しみを再発見する。次世代の作家論に先鞭をつけるはじめての評論。“物語の力”を信じつづける作家は閉塞した現代小説を乗り越えられるか―人気作家の作品世界をわかりやすく解明。

第１章　モラトリアムと抽象的な空間―『揚羽蝶が壊れる時』『完璧な病室』
第２章　過食症と拒食症―『シュガータイム』『妊娠カレンダー』
第３章　“異界と記憶”の物語―『冷めない紅茶』『余白の愛』
第４章　もう一つのレールと記憶の消滅―『アンジェリーナ』『密やかな結晶』
第５章　性愛の世界と異能の人―『やさしい訴え』『凍りついた香り』
第６章　“善意と記憶”の物語―『沈黙博物館』『博士の愛した数式』
第７章　金光教の“取次ぎ”と作家の役割
第８章　“小さな物語”論
第９章　新たな展開の模索―『ミーナの行進』『猫を抱いて象と泳ぐ』

[日販商品データベースより]

「物語の力」を信じつづける作家は閉塞した現代小説を乗り越えられるか。『博士の愛した数式』『ミーナの行進』などで知られる人気作家・小川洋子の作品世界をわかりやすく解明し、その創作の秘密に迫る。