[BOOKデータベースより]
あるまぶしい朝、そのおじいさんのようなピアノは、ごつごつと、しずしずと、そして威風堂々と、わたしのところにやってきました。昔々ドイツのノイマン社で「ピアノ」になり、はるばる日本にわたってきたピアノなので、わたしは「ノイマンじいさん」と呼んでいます。話せば長いいきさつとご縁があって、「ノイマンじいさん」は、余生をわたしのところで過ごすことになりました。この本は「ノイマンじいさん」がうとうとしながら語ってくれた物語を、ゆっくりゆっくりきいて、ゆっくりゆっくり詩と絵にしたものです。
[日販商品データベースより]ごつごつのピアノは夢をみる。大きな森にいた頃の夢、くじらになって音符をふりそそぐ夢、おもちゃ箱になった夢…。色鮮やかな世界で自由に遊ぶピアノの夢を軽快にやさしく描いた、詩の絵本。
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「ゆめ」をテーマとした作品を探していて出会いました。
工藤直子先生の詩とあべ弘士先生の絵というコラボレーションもまた面白いなと思いました。
もう百歳になるという工藤先生のお宅のピアノ。
ドイツのノイマン社製の箱型のピアノ。
現代のアップライトスタイルのものより、ひとまわり大きく、鍵盤の前には蝋燭を灯す燭台がついているピアノ。
このピアノをモデルとした素敵な作品です。
連作詩集になっていますが、私は「森のにおい」が好きです。
カーテンを潜り抜け遊びに来た風がピアノにかけた言葉。
「あんたは ごつごつしているけれど やさしい森のにおいがするね」
ここで、そうだピアノは森生まれなんだったって気付かされます。
ピアノは嬉しくて夢をみます。
大きな森にいた頃の夢の表現が、ピアノと一緒に森に連れて行かれるようです。
このあと、ピアノと関わった少年・綿雲・少女・海・ちいさな指の持ち主etc,の詩が続きます。
こんな風にピアノはきっと夢をみてきたに違いないと、とても温かく豊かな気持ちになりました。
えてして無機質なものとして捉えてしまう物へまで、心を寄せる工藤先生の感性が素敵だなと思いました。
あべ先生の力強くまた繊細な絵がこの作品とマッチしていたと思います。
さて、我が家のピアノくんはどんな夢をみているのやら、・・・。(アダム&デヴさん 50代・青森県 男の子13歳)
【情報提供・絵本ナビ】