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[BOOKデータベースより]
かつて世界の海を支配しつつも衰亡の道をたどった老大国は、ヨーロッパにいかに向きあってきたのか。そこには、外交と国際関係への深い示唆が満ちている。揺れるアイデンティティ、二百年の軌跡。
歴史のなかのイギリスとヨーロッパ
[日販商品データベースより]ヨーロッパ協調から世界大戦へ一八一五‐一九一四年―「不実の白い鳥」の呪縛
「新しいヨーロッパ協調」からシューマン・プランへ一九一九‐五〇年―世界戦争の時代のイギリスとヨーロッパ
超国家的統合の登場一九五〇‐五八年―イギリスは船に乗り遅れたのか?
第一次EEC加盟申請とその挫折一九五八‐六四年―「三つのサークル」ドクトリンの段階的再編
第二次EEC加盟申請とその挫折一九六四‐七〇年―イギリスの緩やかな方向転換
米欧間での揺らぎ一九七〇‐七九年―ヨーロッパになりきれないイギリス
冷戦とデタントのなかで―CSCEへの道とイギリスの役割意識一九五一‐七九年
サッチャーとドロール一九七九‐九〇年―劇場化されるヨーロッパ
メージャーとマーストリヒト条約一九九〇‐九七年―調整型リーダーシップの功罪〔ほか〕
ヨーロッパであってヨーロッパでない島国のジレンマ。そこには、日本の針路と国際政治の本質への示唆が満ち満ちている。
本書は、1815年のウィーン会議から現在までのイギリスとヨーロッパとの国際関係を、高い研究水準を保ちながら概観する歴史読み物である。自分を「ヨーロッパ人」とは考えていないイギリスのアイデンティティーが「孤立」と「統合」のあいだを揺れ動くさまを、ダイナミックに描ききる。