- 街道をゆく 20 新装版
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朝日文庫 し1ー76
中国・蜀と雲南のみち
- 価格
- 748円(本体680円+税)
- 発行年月
- 2008年12月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784022644664
[BOOKデータベースより]
中国・江南の旅に区切りをつけて飛んだ「蜀」の国、四川省。いまなお広大な田畑を潤す古代のダム都江堰の存在感は大きく、「おそらく年を経てもわすれないたぐい」の記憶と書かせた。さらに足を伸ばした「古代西南夷」の国、雲南省では、日本の稲作文化の源泉を検証。「少数民族のショーケース」ともいえる地への念願の旅に、生来の小民族好きの著者の筆も踊っているかのようだ。
中国・蜀のみち(入蜀;蜀人の清潔;コンニャク問答 成都散策 ほか)
中国・雲南のみち(古代西南夷;銀樺の町;睡美人 ほか)
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:4)
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井沢ファン
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なつかしく勉強になった
街道をゆくシリーズ最後の刊、これで街道シリーズ全部と司馬遼太郎の主要作品のすべてを読み終わった。10年前に人生に悩んで宗教に凝っていた頃に初めて出会った、著者の『空海の風景』、これがきっかけで私の中にある悟りの心が見えてきたきっかけを作ってくれた。それからはこの著者の主要作品をすべて読破しようと思ってこの日を迎えた。歴史小説はとても面白いものが多く歴史好きの私を満足させるに十分だったが、旅行好きでもある私にはこの歴史も絡めた、街道をゆくシリーズが最も興味深い作品となった。今回は中国の西部と西南の地域で、蜀と雲南、四川省と雲南省が中心。蜀はなんと言っても諸葛孔明で三顧の礼や馬謖を斬るなどの熟語が出てきて、40年以上前に学生時代に面白すぎて徹夜で読み切った吉川英治の三国志を思い出して懐かしかった。その孔明のネタ本を書いた陳寿の生い立ちは初めて知ったような気がする。雲南は稲作や魚を刺身で食べる文化が古代から続いていて、古タイ族が住んでいたそうだが、ここが日本人のルーツではないかと言われているのには意外感があった。もともと東南アジアから流れてきた民族だということだが、この雲南に定着し河口を下って海まで流れ着き、その一部が日本人になったということを主張している。それの何割が弥生系住民ということだろう。これを読むと、日本人はいろいろな民族の雑種なので、今移民問題で揺れているが、日本語の会話や読み書きができて日本文化を受容できる外人ならそこそこ受け入れてもいいのではないかという気持ちにもなる。